粟ヶ岳へ 登り編
(オオバキスミレ)
【 山 名 】粟ヶ岳
【 山 域 】新潟の山
【 日 時 】2024年5月18日(土)
【 天 候 】晴れ
【 ルート 】八木ヶ鼻温泉バス停8:00→8:30登山口→9:40五合目→10:307合目→11:25粟ヶ岳11:40→12:25ヒュッテ→12:40水場→13:502合目→14:05登山口→14:20水源地バス停→15:10美人の湯
☆粟ヶ岳へ
今回も新潟の山に行ってみる。先に小さな山に登って泊まり、次の日に大きな山を歩くのが普通だが、やはりできれば先に大きな山をこなして、次の日は小さな山に登って帰りたい。ということで夜行出発とした。久しぶりにバスタ新宿から夜行バスに乗る。早朝のドライブインに立ち寄ると寒いくらいである。放射冷却したのだろう。今日は良い天気になりそうだ。燕三条で下車する。やはり良い天気のようで快晴である。かなり暑くなるという天気予報が出ていた。
弥彦線に乗るのは初めてである。東三条駅は弥彦線の終点だった。下車して八木ヶ鼻温泉行きの一番バスに乗る。地元の人が一人、初めてバスに乗るというおばあさんが乗り方が分からないと聞かれる。東京土産を持っていたようなので、来たことのないこちらの知人に会いに行くのだろう。バスはのんびり走り、一人は下車していき、だいぶ乗った所でおばあさんは下車して乗客は自分一人となる。やがて山が近くなってきた。前に見えている大きな山が粟ヶ岳であろう。それにしても高い。標高は1300mに満たないが、登り始める高さが低いので標高差はかなりあるのである。新潟の山がきついのは標高差と距離が長い山が多い上に蒸し暑く、残雪が遅くまで残り、涼しい時期に入山が難しいからである。やっと八木ヶ鼻温泉に着いて下車する。
バスを降りてバス停の写真を撮っていたら運転手さんに山に登るの?と聞かれたので粟ヶ岳ですと答える。バス時間の紙を持って行った方が良いというので、加茂の方に下るんですと言うと、先日逆コースで降りてきた人がいたということだった。歩き出して先へ進む。粟ヶ岳登山口の表示があるのでそれに従って道を進む。緩やかな登り道で特にきつくはないが、もう日差しが少し暑い。道脇にはカキツバタがよく植えられていてきれいだった。いかにも静かな山間の集落だが、結構民家が多い。しばらく歩いていくと民家がなくなり、駐車場を右に見て、左の橋を渡る。いよいよ粟ヶ岳の麓に近づいてきた感がある。左に進んでから少し登りがきつくなって道路を歩いていくと駐車場がある。数台止められていて、奥にも数台の車が止まっていた。トイレがあるので立ち寄る。バイオトイレになっているようである。
少し先が登山口だった。車止めがあり、そこからはじゃり道である。ただ、しっかり整備された道であまりアップダウンもなく歩きやすい道が続く。左には沢がある。右には水路があり、結構な水量が流れていた。ベニバナツクバネウツギが咲いている。もう下ってくるランナーさんに会う。どれだけ早いんだろう。もう暑いのでTシャツ1枚になる。どうせ上に出ると日差しがあるのでTシャツでは歩けないであろう。先へ進み、しばらく歩くと林道が終わって登山道という感じの道になる。細い道で少しへつりっぽい感じ。小さな沢が流れ込んでいて触ると冷たかったので、少し顔に水をつけるとひんやりした。もう少し進むと鉄の橋を渡る。雪の時に重みで潰れないようにか、隙間だらけになっている橋で人が渡るには問題ないけど、なんとなく気分が良くない。それでも小さいのですぐに渡るとそこからはしっかりと登り道となる。
少し登って先へ進むと沢が左から来ていて、右が滝になっている。猿飛滝という案内標柱があった。
沢の中に鎖が付いているが、これは増水した時のためのものであろうか。飛んで渡って先へ進む。登っていくとやはり降りてくる人に時折会う。車でくれば夜明けから早朝の涼しい時間帯に登って早いうちに降りてくることができる。そういう登り方の方が正しいのかもしれない。樹林の中の比較的登りやすい道が続いた。途中には少し太い木がある。ブナの木という表示がある。やはり樹林の中は日差しが遮られて歩きやすい。3合目の表示あたりからは斜度が上がってきつくなった。
ヤマツツジがちらほらと咲いている。まだ蕾もあった。やがてちょっとした岩場に出る。振り返ると眺めがあり、田んぼや民家などが見える。もうそこそこ登ってきている感じである。
さらに登っていく。やがて左に進むと薬師の水場という表示があり、立ち寄ろうと左へ行ってみる。少し進むと小さな沢があったが、水量が少なく、今一つでそのまま戻った。先へ登っていくとあまり太くはないが、ブナの森となる。なかなか良い雰囲気である。このあたりも下って来る人にときどき会った。ひたすら樹林の中を登っていく。
だいぶ登ると急にわずかな広場のあるところに出た。先に粟薬師奥の院があった。左には避難小屋があるが、屋根崩落のために立ち入り禁止と書かれていた。今は使えないようである。水を飲んで先へ進む。
比較的緩やかな感じの登り道を登っていると後ろからランナーさんや早い人が数人やってきたのでパスさせる。少し先で尾根に登り着いた。そこには三十二人滝という表示がある。下に滝があるらしいが、樹林で見ることはできないようだ。
さらに先へ登っていく。やはりきつい所も多い。どんどん登っていくと六合目の表示がある。そのあたりにはイワカガミが咲いていた。
左へ進むのかと行ってみるとそこは水場への道だったようで、小さな流れに出た。顔を洗うくらいなら問題ないが、ちょっと飲みたくなるような流れではないようである。さきほどの表示の所へ戻り、再び登っていく。足元にはイワカガミがたくさん咲いている。多数の花付きから言ってオオイワカガミであろう。
しばらく登るとやがて樹林を抜けて明るい所に出る。まだ山頂まではかなりあるようだ。暑いが日差しを避けるために長袖シャツを着込んだ。降りてくる人たちに会いながら、さらに登っていく。右手に見える雪を抱く山は守門岳であろう。まだきつい登りの所がある。ユキツバキと思われる花やタムシバだろうか咲いていた。
タムシバはこの暑さでもう終わりかけの感じだった。イワカガミは相変わらず多い。終わっているところもあったが、まだまだたくさん咲いていた。
七合目を過ぎて、やっと山頂が近くなってきた。道は右から左に登るらしい。八合目の表示を見る。先に進むと馬の背の岩場になる。風が吹きあがっていて涼しい。そんなに危険という感じでもなく、楽しい岩場の道である。それが終わると目の前の左に雪田が見えてくる。するとお花がたくさん咲いている。タムシバの先に見える守門岳もなかなか良い。足元にはオオバキスミレだろう、群落で咲いている。なんとカタクリ、ショウジョウバカマもちらほらとある。遅くまで雪田が残っていたのだろう。
ユキワリソウだろうか、可憐な花も咲いていた。
さらに登ると少し雪が横にあり、やはりカタクリが結構咲いてまだきれいだった。登っていると途中で抜いていった早いランナーさん系の女性がもう下っていくのに会った。
きつい所を登り切って左に曲がると山頂への登りだ。右手の斜面には残雪がまだそれなりに残っていた。遠くには名も知らない新潟の山々。しかし、山頂への道が見え、登っている人も見かけるが、かなり厳しそうだ。やがて登りになる。やはり厳しい登りである。登る人が多いせいか道が悪くなっていて、段差が大きい所が多々あり、左や右の横を登らなくてはいけない所が何か所かあった。かなりきつかったが、なんとか登っていく。途中で振り返るともう随分高い所まで登っていた。まだしばらく頑張るとやっと立っている表示板が見えてきて、山頂に登り着いた。
山頂は小広い。山頂からは遠くにも白い雪を抱く山が見える。飯豊連峰だろうか。脇の方では無線をやっている人がいた。山頂に座り込んで昼食にする。アゲハチョウが3~4匹高速で飛び回っていた。少し離れた所にも止まるので写真を撮ろうと思ったが、標準レンズではやはり無理であったし、少し近づこうとするとすぐ気づいて飛び去るのでやはり撮れなかった。少し風があるのであまり暑くはなかったが、日差しはそれなりにある。暑い夏ももうすぐという感じである。
山頂には黄色のお花が多かった。これはエチゴキジムシロだろうか。ゆっくりとパンを食べて水を飲んだ。
続く。
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5/18は僕も新潟の山に登ってました~(米山)
奇遇ですねぇ
粟ヶ岳はバスだと麓の距離が長いですよね・・・
投稿: くま公 | 2024年5月22日 (水) 19時09分
くま公さん、こんにちは。これは奇遇ですね。
しかし、この週末は暑かったですね。どれだけ汗をかいたことか。
粟ヶ岳はやっぱり遠いですね。自家用車が羨ましかったです。
でもやっぱり下山地に温泉があるのが良いですね。
投稿: リプル | 2024年5月23日 (木) 19時38分