久しぶりの尾瀬ヶ原
(ニッコウキスゲと燧ヶ岳)
【 山 名 】尾瀬ヶ原
【 山 域 】尾瀬
【 日 時 】2024年7月13日(土)
【 天 候 】晴れときどきくもり
【 ルート 】鳩待峠10:35→11:25山の鼻11:55→13:00竜宮→13:25ヨッピ橋→14:05牛首→14:30山の鼻→自然園散策→14:55山の鼻
☆久しぶりの尾瀬へ
天気予報を確認すると関東や東海は雨マークばかり。東北は比較的悪くなさそうだが、この時期に行くには暑い山が多い。新潟も悪くなさそうだ。先日、武田久吉氏の文章を集めた昭和の時代の古い本を手に入れた。そのものの著書ではなく、著書を集めて後から出された本だから安く売られていた。まだ全部は読んでいないが、ときどき尾瀬の話も出てくることもあり、なんとなく久しぶりに尾瀬にも行きたくなった。もう尾瀬には10年以上出かけていない。さらに尾瀬は新潟の天気の影響を受けやすい。なので出かけてみることにした。
沼田駅からバスに乗るが、上毛高原駅から来ているバスなので座席は埋まっていて座ることはできず、尾瀬戸倉バス停まで立ちっぱなしで厳しかった。バス代は2400円と随分高い。目の前の案内所はやっておらず、第一駐車場まで行く。そこでチケットを買う。鳩待峠まで1300円だった。バスもあるのだが、乗合タクシーも同額、人が集まると出発するので、同じバスだった人達は2台ほどに分乗して鳩待峠まで運ばれる。バスよりも速くて快適である。10時30分のバスを想定していたが、予想以上に早く鳩待峠に着くことができた。駐車場で降りて道路をわずかに登ると以前の鳩待峠休憩所があるが、鳩待山荘は建て替え中、随分雰囲気が変わっていた。
さて、山の鼻に向かう。木道を下っていく。樹林の中は少しひんやりしてやはり尾瀬だなと思う。日帰りの人も多いようでたくさんの人が歩いているが、以前よりはマシな気がした。人が多いからか随分整備されて以前よりもだいぶ歩きやすくなった気がした。どんどん下っていくとやはり気温に慣れてきて少し暑く感じるようになるが、それでも樹林の中へ入ると風があるので有り難い。先週の奥多摩の暑さを思えば天国みたいな涼しさである。先へ歩いていくと山の鼻に着く。たくさんの人が休んでいた。テントの受付をする。千円であった。水場の近くにテントを張った。
さて、まだお昼前、持ってきたパンを食べてから散策に出かけることにする。山の鼻から右へ進んで樹林の中を左に折れて進むと尾瀬ヶ原に出る。やはりなんど来ても良い所である。ちょっと雲が多いが晴れていて青空も見えている。さすがに日差しがあると少し暑い。カキツバタ、ミズチドリなどが咲いていた。
トキソウはよく咲いている。群落で咲いていたりした。
池塘が出てくるとヒツジグサがよく咲いている。
キンコウカは下から咲いていくらしく、もう咲き始めていた。先へ行くとニッコウキスゲが咲いているが、そんなに多くはない。それでも燧ヶ岳を前にして咲くキスゲはなかなか良かった。サワランもときおり見かける。
どんどん先へ進んでいく。歩いている人はそれなりにいるが、多いという程ではない。途中には柵で囲まれている場所がある。やはりそこに入ると少し花が多くなる。もう手つかずの自然というのを保つのは難しく、人間が保護してあげないといけない時代になっているようである。やがて竜宮小屋の手前の分岐を過ぎ、竜宮小屋に着く。裏手にあるトイレに立ち寄った。分岐に戻り、ベンチで休む。至仏山を眺めながら風に吹かれた。
さて、ヨッピ橋の方に向かう。こちらに入ると急に人の気配がなくなる。日帰りの人はなかなかここまでは来ないのだろう。ちょっと木道が悪い所が多くなるが、片方は比較的きれいなので問題はない。お花も少な目になるし、ここまで咲いているお花とそれほど変わらないので足も早くなる。それでもごくたまに人に会った。
やがてヨッピ橋手前の分岐に着く。せっかくなので少し右に行き、ヨッピ橋を渡ってみる。特にどうということもない。東電小屋まで行く気はなかった。もう東電小屋に泊まったのは随分前の事だが、変わっているのであろう。
分岐に戻って先へ歩く。しばらく歩いたところでポケットから取り出そうとしたハンドタオルがない。他のポケットも探るがどこにも見当たらない。どうやら途中で落としたようだ。少なくともヨッピ橋まではあったはず、と戻ってみることにする。数分歩いて戻ると木道の端にハンドタオルが落ちていた。よかった。相変わらずのポカミスである。それからはポケットに入れる時には落とさないように注意して入れるようにした。歩いていくと再び柵がある。先に行くとニッコウキスゲがよく咲いていた。
後でビジターセンターの方が説明してくれたお話だと今年からよく咲くようになったそうだ。やはり湿原はシカが入り込み、食べてしまうのと入り込むことで踏みつけによって根がダメになってしまって咲かなくなってしまう影響もあるらしい。やはり人間が守ってあげないといけないようだ。
柵を出て、先へ行く。再び元の湿原となる。もうこの時間、だいぶ人も減ったようだ。牛首に出て、山の鼻へ向かう。それでもそれなりにグループなどが歩いている。パスしたりしながら先へ行く。逆さ燧の所では行きは風でほとんど見えなかったが、若干風が弱くなったので少し見ることができた。
山の鼻に戻り、自然園に入る。さすがにこの時間に歩いている人は少ない。コオニユリが咲いていた。テガタチドリがやはりちらほらと咲いている。シモツケソウに似ているがお花が白い。これはオニシモツケと思われた。奥の方まで行くと人の気配がない。鐘が設置されているので鳴らして通った。ぐるりと周り、ベンチのあたりにはキスゲが咲いている。樹林と山裾が邪魔するが、湿原と遠くの燧ヶ岳の眺めが悪くない感じであった。
山の鼻に戻る。テントは増えたかと思ったが、それほどではない。十数張という所か。まだまだテント場は余裕がある状態である。連休にしては混まないテント場で有り難い。することもないので持ってきた酒を飲んだ。しばらくすると隣のテントの人達が帰ってきた。家族で至仏山に登山してきたらしい。今日は天気が良かったから楽しい歩きであっただろう。明日は雨に降られるのであろうか。天気予報としてはお昼から雨予報なので午前中は持ってくれるのではと期待しているのだが。
夕方になるとビジターセンターで案内があるようだ。知らなかったので食事が直前になってしまい、慌てて食べた。以前は本当にスライドだったが、さすがに今はパソコンを利用したものになっていて、写真だけでなく、ヤマネやオコジョなどの動画もあってなかなか楽しい一時を過ごすことができた。終了するともう暗くなりつつあり、シュラフに入って寝ることにした。人も少ないせいか騒ぐような人もおらず、とても静かな良いテント場であった。
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リブルさん、こんにちは。
尾瀬ヶ原のニッコウキスゲですか、尾瀬に行ったのは30年前になりますが、写真を見ると、ほとんど変わっていませんね。
私は7月5日に霧ヶ峰へ、5年ぶりにニッコウキスゲを見にいってきました。
今年はニッコウキスゲの当たり年のようで、富士見台の丘一面を黄色に染めていました。
霧ヶ峰もシカの食害対策のおかげで、復活してきたようですね。
当日は梅雨の晴れ間で、八ヶ岳、アルプス等中部山岳地帯の山々の展望も楽しめました。
投稿: たまびと | 2024年7月18日 (木) 12時29分
たまびとさん、こんにちは。
囲まれた場所だからよく咲いていましたが、他の部分はほんとにごくちらちらしか咲いていませんでした。
10年前に行ったときにはよく咲いていたところもなくなっていました。保護のおかげです。
霧ヶ峰も保護でだいぶ回復したようですね。またそのうちと思いつつ、どうも夏も終わりが近くなる頃に行ってしまいます。
投稿: リブル | 2024年7月18日 (木) 19時36分