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裏岩手縦走(大深山荘~三ツ石山~姥倉山)

続きです。

2024090928(シラタマノキ)

【 天 候 】9日 晴れときどき曇り
【 ルート 】9日 大深山荘5:40→6:00源太ケ岳分岐→6:10大深岳→6:25八瀬森分岐→7:05小畚山→覘標ノ台→7:55三ツ石山→8:20三ツ石山荘8:30→9:00大松倉山→9:55網張温泉分岐→10:00犬倉山10:15→水場立ち寄り5分→11:10姥倉山分岐11:20→11:30姥倉山→12:55湯ノ森→13:15松川温泉登山口

☆三ツ石山へ

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 4時頃には早い人は出発した。自分はそんなに早く出発する気にはならなかったので6時に出られればよいかと思ったが、他の人が動き出すので、合わせて4時半に起きた。昨日は予定よりも水を使ったので、もう一度水場へ行くことにする。水場への道に入ると先の方に雲海を見ることができた。今日も良い天気になりそうな気配である。カメラを持ってこなかったので写せなかったのが残念である。木道を下って水場に行くと昨日よりもさらに水量が増えた感じもした。

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 山荘に戻り、支度を済ませて出発する。まずは大深岳への登り、最初はきついが、その先は普通の登りである。すぐにまた水場への分岐がある。さらに先へしばらく登るとあっけなく分岐に着く。笹が多く、歩いてきた方面が少し見えるくらいである。源太ヶ岳に登るか迷ったが、そのまま大深岳に向かう。これも緩やかな道で登っていく。風が少し強く、わずかに肌寒いので長袖シャツを上から着た。笹が高いがなんとか雲海を見ることができた。進んでいけば曲がり角のような所に大深岳の標柱が立っていた。

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 先へ進むと右手には広い湿原か草原のような平な感じの場所が見え、その向こうにも山が見える。秋田駒ケ岳あたりだろうか。

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 左手には岩手山がだいぶ近くなった感じである。やっぱりもう一泊で縦走するべきだったか。

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 緩やかに進んで下ると右に八瀬森への道が分かれている。乳頭温泉から縦走したのもやはり20年以上前の事である。再び歩いてみたい気もしなくはないが、おそらく永久にないであろう。

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 先へ進むと目の前に大きな小畚山が見えるが、かなり下って登り返さなくてはいけない道らしい。

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 急な道をどんどん下っていくようになる。途中で一人会った。三ツ石山荘あたりに泊まっていたのだろうか。さらに下っていくと標高を落としたせいか暑くなる。鞍部のあたりまで下って長袖シャツを脱いだ。

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 登りに入るとやはり湿気がかなり感じられる。ひたすらの登りはさすがにきつい。つづら折りの道を登っていく。上部になるとやはりまた風が吹くようになってくる。随分登らされてようやく小畚山の頂上に着いた。

 だいぶ雲が出てきたようだ。昨日ほどのよい天気にはならないようだが、雨はなさそうである。風がやはりあるようだ。先には小屋のようなものが見える。後で知るが、これは小屋ではなく、三ツ石山の岩であった。

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 先に進むとしばらく下ってから緩やかに登り返す。このあたりでも一人会った。先に進んでいき、小ピークへ登ると三ツ石山への道標が立っていた。さらに先へ緩やかな道を進んでいくと左に池がある。三ツ沼と標柱に書かれていた。

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 そこからはまた登り返しである。しばらく登って先が見える所まで来るとちょっとした岩がある。山頂50mと書かれていたのでもう三ツ石山なのかと思ったが、先に進んだら、随分先に岩が見える。どう見ても50mでは着きそうもない。自分が見間違えたのか、高度差が50mなのかよく分からないなと思いながらしばらく登る。ようやく大きな岩の所まで登り、岩を右へ巻く。再び風が強く吹き、寒くなった。長袖シャツを羽織り、先へ進む。巻いた所で振り返ると踏み跡がある。その踏み跡をしばらく登ると岩の上に着くが、そこに三ツ石山の表示があった。

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 来た方向は壁のような山が連なっている。八瀬森方面にはほとんど人が踏み入れない場所と思われる所に湿原のような平な場所が見える。岩手山もなかなか格好いい。しばし眺めを楽しんだ。

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☆姥倉山分岐へ

 降りてわずかに進むと道標があり、三ツ石山と書かれていた。そこから三ツ石山荘に向かう。下りは結構急で石ゴロなので下りにくい。足に負担のかかる下りである。大きく下って右へ行き、ようやく下まで降りると先に山荘が見え、あたりには湿原がある。木道を進む。

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 一人休んでいる人が出発するようだ。大深山荘に泊まっていた人のようである。三ツ石山荘に着き、外のベンチで休憩する。やはり水場で汲んだ水は冷たくて旨い。山荘の中に入ってみるとそれなりに古い小屋のようで、大深山荘ほどではないが、きれいな小屋である。

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 さて、先へ進む。

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 少し先に松川温泉への分岐がある。天気が悪ければ、ここから松川温泉に下山しようと思っていたが、特に問題もないので先へ進むことにする。

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 大松倉山への登りは長い。やはりこちらの道に入ると少し歩く人が減るのか、草が多くなった感じである。それでも問題はなく、ひたすら登っていく。だいぶ登った所で急に稜線に出た。森林限界を過ぎたようで低木しかない。右側は草しかなく、右手の山々を眺めながら歩く感じである。緩やかな道で進みがはかどる。途中にはハクサンフウロが咲き残っていた。

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 しばらく進んでいくと大松倉山に着く。さきほどの女性が休んでいた。

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 もう秋田駒ヶ岳なども遠くなっていたし、三ツ石山、小畚山もそれなりに距離があるように見えた。水を飲んで先に進む。

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 先へ進むと下りになるが、道が悪くなる。かなり掘れた感じの道の上に歩く人が少ないようでかなり横のヤブが繁茂して足元が見えにくかったりする。しばらく嫌な下りが続いた。途中で女性をパスし、先に進む。道はやがて緩やかな登りに転じるが、なかなか長い道で地味にきつい道である。それでもひたすら登っていくと先に案内板のようなものが見えてそこが網張温泉分岐だった。今は網張温泉へのバスが廃止されてしまっているので、宿泊しないと降りるのは無理なようだ。先に見えているのが犬倉山であろうか。せっかくなので犬倉山に立ち寄ることにしよう。少し登ると巻き道が分岐する。ふと振り返ると一人男性がやってきた。どこから来た人であろうか。

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 犬倉山への登りになるが、結構きつい。足にくる登りである。しばらく登ると木段になる。これもきつい登りで頑張ると山頂の標柱がある。そこにザックを下したが、さきほどの人が登ってきて右の道へ行った。地図を見ると周回路になっているようだ。自分もそちらへ行って右から左へ回り込んでわずかに登ると眺めのある所に出た。

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 そこにはベンチがあり、さきほどの人が休んでいた。自分もベンチに座って休む。歩いてきた道が見えるが、随分遠い。三ツ石山でさえ遠いが、その向こうに広がる八幡平の山々は随分遠かった。まだ早いがお腹がすいたので、パンを食べる。八幡平頂上でおにぎりを持っていたのに誤って一口食べてしまったパンである。なので食べかけではあるが、それなりにお腹は満たされた。せっかくなので、周遊してみる。左に進むとちょっと横の草がうるさい道をしばらく辿り、少し下ると元の標柱の所に戻ることができた。

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 さて、先に進む。下りは少しきつい。それでもどんどん下っていくと分岐に着く。ここまで来ると標柱には岩手山を示すプレートが付けられている。先へ進むとちょっと広い所に出た。そこにも標柱があり、水場30mと書かれている。30mならば行ってみようか。水もだいぶ飲んで間に合うとは思うけれど、少し心細くなった所である。そちらに入ると下り道になり、やがて急降下する。すると小さな沢があるようだ。降りると右奥から水が滾々と出ていた。飲んでみるとかなり冷たい。せっかくなので500mlくらい汲んでおく。美味しいけれど、大深山荘の水場とは少し違う感じの味である。悪くはないのだが、水の美味しさから言うと大深山荘の水場の方が美味しいように思えた。こちらの方がミネラル分を含んで少し硬いのかもしれなかった。

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 戻ろうとすると降りてきた人に会う。冷たくて美味しいですよと挨拶して登る。先に進むと樹林の中を緩やかな道で進む。相変わらずどこを歩いているのかよく分からない道でどんどん先へ進む。このあたり結構な人数のグループに何組か会った。木道もときどきあった。進んでいくと樹林の中の緩やかな登りがしばらく続く。やがて樹林の中を抜けると急登に変わる。木段も古くなっていて登りがちょっと大変な所もあった。左は大きな山になっていて、これが姥倉山なのだろう。ひたすら登るが、本当にきつい登りである。しかも日差しがあって、かんかんと照り付けるのでこれまた厳しい。やっとの事で登りきるとそこが姥倉山分岐だった。大松倉山の先でパスした女性が休んでいた。自分が犬倉山に登っているときに巻き道を進んだのかもしれなかった。岩手山まで行くのだろうか。岩手山の最後の眺めを楽しむ。ここまで来ると本当に近い。やっぱりちょっと後悔である。カメラを持って少し先まで行って写真を撮る。八幡平の山はもう遠い。左のポコンとした山は畚岳であろう。遥か遠くという感じである。随分歩いてきたものである。

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 さて、後ろ髪引かれる感じがするが、松川温泉に向かうことにする。岩手山をバックに登り始める。さきほど犬倉山で追いついてきた人も前を登っている。

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 しばらく登ると緩やかになり、松川温泉方面から来たのか、二人ほどこちらに向かっていて、その人と話をしていた。緩やかな道をしばらく進むと先ほどの人がなんと戻ってくる。これから岩手山方面に向かうのだろうか。わざわざ姥倉山を踏みに来たようである。少し進むと頂上右の表示があり、右にわずかに登るとすぐに頂上である。三角点が置かれていた。最後の眺めを楽しみ、松川温泉に向かう。

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 下り始めると左手には今日歩いてきた山々を見渡すことができる。普通、縦走したときに振り返ると歩いてきた山々を見ることができるが、下山中に見るような事はマレである。この道は戻るような方向に向かうからであろう。しばらくそんな眺めを楽しみながら下った。やがて急坂に変わり、ぐんぐん下っていく。樹林の中に入って眺めもなくなる。ひたすら下る道はやはり厳しい所も多かった。随分下ると道標があった。ザックを置いて一休みする。水を飲んで再び歩き始める。

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 どんどん下るが、まだしばらくきつい下りは続く。ただ、少しずつ斜度が緩んできた感じもする。樹林が変わり、針葉樹が目立つようになってきた。左には小さな沢でもあるのか水流が聞こえたが、登山道はすぐに離れてしまうようであった。標高を落としてきたせいか蒸し暑くなってくる。それでも東京近辺に比べたら相当マシである。緩やかになった道をひたすら下っていく。やがて涸れた沢を渡ったりしながら進んでいく。ようやく湯ノ森が近づいたと思う頃、平な所に出る。長い下りで疲れたのでザックを下して休憩する。水を飲んで、もう残りが少なくなってきたが、まだ1.5Lはあるので問題ない。

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 先に進むと緩やかに登ってブナが点在する所を通る。あまり大きくはないが、まずまずである。しかし気温はだいぶ上がったようだ。ちょっと下ってから再び登りになって少し登ると登山道の真ん中にデンと聳えている大木がある。何の木かは分からなかったが、それなりに大きな木である。少し下ると湯ノ森の表示のある所に着いた。あまり山頂らしくない場所であるが、そこから先は急傾斜の下りになっている。

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 下りに入ると足の痛くなる急降下が続く。どんどん下っていくとようやく少し緩んだ所があり、さらに先へ進むと再び少し斜度が上がる。ただ、さきほどのような急降下はなく下っていける。途中に大きなブナの木がある。巨木まではいかないものの、それなりに大きな木である。さらに下っていくと騒音が聞こえてくるようになった。どんどん下れば、一旦下りついた。先に光るものが見えてそこに向かうと、登りになって登山口に出た。光るものは止められている車のガラスに光が反射したものであった。岩手山の八合目避難小屋の料金表などが掲示されていた。

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 まだ時間が早い。この日は久しぶりの松川温泉泊まり。山の疲れを癒し、白濁のお湯を満喫、美味しい食事を堪能した。

 

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