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2024年12月

菩提山から高尾山

多忙のためアップが遅くなっています。今年中に全部のログをアップするのは無理かなぁ。

2024120815(やっぱり富士山は雲の中(泣))

歩く分には特に問題なかったですが、一部通行止の道があります。

【 山 名 】菩提山、滝の谷峠、笠張山、高尾山
【 山 域 】駿遠の山
【 日 時 】2024年12月8日(日)
【 天 候 】晴れときどきくもり
【 ルート 】中山バス停8:55→10:05水車村→11:00滝ノ谷峠→11:25菩提山11:30→11:45滝ノ谷峠→12:10笠張山取りつき→12:40笠張山→13:15高尾山→14:10蔵田バス停

☆菩提山へ

 昨日に続いて藤枝駅に行き、昨日と同じくゆらく線のバスに乗る。今日も他に2人ほど乗車したが、途中で下車したのでその先へ行くのはやはり自分だけだった。中山バス停で下車する。

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 風があって少し寒い。わずかに進むと左に入れる家と家の間の小道を通る。先には広場があり、公園になっているようだ。トイレがあったので有り難く利用させてもらう。左に出ると上滝沢などへ向かう道である。バスもあるのだが、時間が遅いので山に行くには利用は難しい。昨日よりは少し雲が多めな感じもある。やはりこちらの山は雲が出ることが多いようである。しばらく車道を進んでいくと上滝沢へ向かう道を歩いていたが、これはちょっと道が違うようだ。途中で右に入って先に進む。水車村などを示す看板があったので、分岐をそちらの道に入る。すぐ近くに神社があり立ち寄る。八坂神社という神社のようだ。近くの方が掃除などをされていた。お参りして先に進む。

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 川沿いの道になり、しばらく進んで右にお寺の入口を見るとその先は山に入っていく感じになる。

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 山裾まで行くと山間の道となる。やはり地味な紅葉が悪くない感じである。

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 寒くなったので手袋を付けた。ときおり後ろから車が通っていく。こんな山の中だけれど、結構車の通行が多い。先の不動峡や水車村など観光的な施設が多いからだろうか。どんどん山裾の道を進んでいくとだいぶ進んだ所に右に浄財と書かれた箱の置かれた所がある。建物は川沿いに建てられていて、川を挟んだ向こう側に石灯籠や石祠が置かれている。お参りしておく。

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 このお堂はそのためかと思ったが、建物の先にわずかに行くと石灯籠の先に石像が置かれている。これは不動明王像らしい。

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 このためかと思ったが、ほんのわずかに進むと摩崖仏という説明版があり、日本一の大きさの摩崖仏が刻まれているようだ。草などが生えて分かりにくくなっているが、確かにそれと思われる彫刻を見ることができた。高さは10mだそうだ。

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 このあたりまで来ると散策している人も見かける。しばらく進むと駐車場があり、数台の車が止められていた。少し先に行くと山の市というお店と思われる建物があった。水車が回っていて良い雰囲気である。

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 少し先に行くと周遊するハイキングコースもあるようだが、さわりだけ見ることにした。橋の近くに行くとそれなりに紅葉している。少しピークは過ぎた感じだが、まずまずであった。やはり観光客もそれなりにいるようであった。

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 先に進む。さらに山に入っていくが、まだまだ山間の集落は点在している。少し車が減るが、それでもまだ通っていく車がある。やがて滝の谷のバス停がある。時刻は書かれているが、予約しないとここまで乗ることはできない。さらに先に進む。しばらくで水車村の表示がある。左奥には古民家が見える。囲炉裏でランチなどが食べられるらしく、車で来た若者のグループがそちらへ向かうようであった。

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 藤枝しぜんほどうと書かれた古い案内板が置かれていたが、菩提山コースと書かれている割には菩提山はどこにも書かれていなかった。分岐を左に曲がると近くの方かおじさんがいて、かなり歩くよと言われた。先へ進むと右に曲がるが、先に通行止箇所があるようで表示が出ている。林道を進んでいく。途中、工事をしている感じの所を通るが、特に問題はない。先へ行くと右側の急斜面が大きく崩れた跡になっている所を通過する。今日は晴れなので特に問題はないが、大雨の時にはまた崩れたりするのかもしれない。さらに先に進んでいく。山奥深い感じになってきて、やがて屋根掛けされた石仏が置かれた分岐がある。右に道が分かれているが、これは旧滝の谷峠への林道だが、もう今は通る人もいないので峠道は消えているらしい。

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 やがて滝の谷峠に着く。道標を見て菩提山へ向かう。

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 少し進むと菩提山をを示す看板があり、その先に進むとかなりの急な登りに変わる。落ち葉が溜まっていて、あまり歩く人もいないような雰囲気である。それでも道は分かるので問題ないが、ひたすらきつい。しばらく頑張ると少し緩くなったが、今度は風が強く吹くようになってきて、樹林の合間を吹き抜ける風はかなり寒い。ウィンドブレーカーのチャックを首のあたりまで上げて防風体勢で登る。やっと先の方に高い山が見えてきたが、また急登になる。しばらく頑張ると明るい所に出て、やっと最後の登り、もうしばらく頑張るとベンチのある山頂に着く。

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 すぐ先には屋根掛けされた小さな小屋があり、中には地蔵尊が祭られていた。ベンチに戻って昼食にする。左手には山々を眺められる。

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 富士山は昨日同様にやっぱり上は雲の中だった。海も眺めることができた。

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☆笠張山から高尾山へ

 寒いので食べたら早々に出発する。往路を戻るがやっぱり急坂の下り、滑りやすいので注意しながら下る。さすがに下るのは早い。ぐんぐん下る。途中には大きなモミの木があったが、あっという間に通りすぎた。さらに下って急降下で滝の谷峠に戻った。しばらくは林道歩きのようだ。道は悪くないのだが、少し行くと大きな倒木が道を塞いでいたりした。なんとか脇の下をすり抜けて先へ行く。しばらく歩くと旧滝の谷峠がある。道標がある。下への道は踏み跡が残ってはいたが、通行不可と書かれていた。横には屋根掛けされたお地蔵さんがいにしえの雰囲気を漂わせていたが、峠道も使えなくなった今、もう手を合わせるような人も滅多にこないと思われた。

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 さらに先に進むが、風が強くなってビュービューと吹いている。天気は良いのだが、荒れた天気のように思われる。風で枯れ葉が舞う中を歩いていく。随分歩いてようやく大きな山が近づき、笠張山への道の入口に道標が立っていた。

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 しかし、この道、細い上にかなりの急登である。これ本当に登るのかと思ったぐらいである。実際に登り始めるとかなりきつい。ずり落ちそうな感じもあるので注意して少しずつ登る。やがて右に登るようになると横にはシノザサが生えている道を登る。昔奥多摩でもこんな感じの道が多かったが、最近はすっかりなくなってしまったので久しぶりの雰囲気であった。まだまだ急登は続いたが、やがて少し斜度は緩むものの、シノザサが背丈より高く、トンネルのようになっている。その中を登る。折り返して登るあたりも少し道が不明瞭だが、なんとか続いているのでそれを追う。これではあまり歩く人がいないのも分かるような気がするし、歩く人がいなくなれば、あっという間にシノザサのヤブになりそうな気配の道である。上部になると斜面の道を右から左にと急登を頑張り、やっと尾根らしい所に出た。

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 明るい尾根を緩やかに登る。踏み跡が少し薄いが、これがそうだろうという所を登る。適当に登ると681mと思われる小ピークに出るが、木に赤い目印が付いているくらいで先はうす暗い樹林だった。うす暗い樹林の方に向かい、踏み跡を進む。このあたりは踏み跡明瞭、道は続いている。緩やかな道で進んでいくとさほどかからずに樹林の中の笠張山に着く。細長い標柱の山名板や昨日の高根山にもあったものと同じ形の山名板があった。

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 わずかに先に明るい所があり、行くとベンチがあって藤枝市街と海を見ることができた。休んでいきたい所だが、樹林で風もあり、寒いので先へ進むことにする。

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 藤枝市の付けた矢印に従って下る。若干急な下りだが、菩提山に比べれば大したことはない。しばらく下ると比較的緩やかな下りとなる。だいぶ下ると分岐に出る。後方に向かう道は滝の谷へ下る山道のようだ。それなりに使われていそうな感じである。先へ進むと下っていき、やがて林道に出た。

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 強かった風も少し凪いだ感じで有り難い。あたりは日差したっぷりでポカポカと暖かい感じだった。先に見えるのが高尾山だろうか。左に石碑がある。有名な人の歌碑かと行ってみると平成の頃の藤枝市長の歌碑だった。よほど自分の業績を誇りたい人なのであろう。有名な人の歌碑ならともかく、山中にこんなものを置くくらいだったら、違うことにお金を使えばよいのにとちょっと思う。

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 道標を見て高尾山に向かう。こちらは多少歩かれているのかそれなりの道で特に問題はない。しばらく登っていくとやはり樹林の中で少し道が怪しくなるが、登っていけば再び分かりやすくなる。やがて林道が出て来た。横断して登る。また林道が出てくる。これも横断して登る。すると再び林道に出る。このあたり伐採するための林道が錯綜していて進路が分かりにくくなっている。道標を見て左に進むが、結局林道に出る。またその先で道標を見て登山道に入る。ようやく林道は右に離れて、そのまま登山道を進む。下って登ってやはり樹林の中の高尾山頂にようやく到着する。

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 眺めがあるが、近くの山が見えるくらいである。なんとか遠くの南アルプス方面かなと思われる山がちらりとだけ見えるが、雲が多く、どこの山かは分からない感じだった。樹林の中にひっそりと三角点が置かれていた。かなり埋まっていたので何等か分からなかったが、後で調べると三等三角点のようであった。

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 さて、この時間だと13時台のバスには間に合わず、14時台後半のバスになるだろう。そのバスには余裕がありそうだ。待合所でのんびり待つことにしよう。先へ下り始める。あまり急な道でもなく、先へ下ると林道に降りる。そこからは林道を歩く。しばらく進むと分岐があり、左は林道経由、右はコースとなっていたので右に進む。これもほぼ林道の感じである。しばらく樹林の中を進んでいくと広い場所に出た。以前には民家か耕作地があったのかと思われる感じの場所である。高根山がちらりと見えていた。先に進んでいくと舗装されていない林道に近い山道となってしばらく進んでいく。途中、作業用の道が分かれているが、直進する。

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 進んでいくと明るいところにでる。よく見なかったが、~の森という表示があったので企業か何かが整備した土地なのかもしれない。先へ行くと分岐があり、そこから右へ入る。山道らしくなり、しばらく進んでから下ると再び林道に一旦出る。林道をわずかに左に進むと道標があり、右に入る。それからは山道を下るが、ここも結構な下りになる。それでも踏み跡明瞭、特に問題はなく下っていく。随分下って道標で左に曲がり、斜面を細い道でつづら折れの道となる。何度も折れて下ると林道に降り立った。

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 バス時間にはかなりの余裕、のんびり気分で下る。明るい所に出ると目の前には昨日登った高根山が随分高い。あの道歩いたんだよなとか思いながら下る。しばらく下ると左に工場を見て、横に通っている道路に出た。そこは昨日見た、「鼻崎の大スギ」の目の前である。時間に余裕があるので再び木の近くに行く。何度見ても大きな杉である。今日は昨日より天気が良いので青空が気持ち良い。もう来ることもないかもしれないけれど、素晴らしい木であった。

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 あとはのんびり下って蔵田のバス停に着く。バスは35分の待ちである。トイレに行ってから待合所のベンチに座って待つ。山間は日が陰り、また風もときおり強く吹くので寒かった。することもなく、持ってきたお湯を飲んだりして待った。時間よりは少し早くバスが来てくれてまた乗せてくれた。体が冷えていたのでバスの車内が暖かくて助かった。ゆらくまで乗せてもらう。藤枝行きのバスはしばらく待つので、農産物直売所に入ってみる。お茶と干し芋を買い込んだ。藤枝行きのバスはまた自分一人だったが、すぐに何人か乗ってきて5人くらいになったようだ。藤枝駅で下車する。せっかくなので静岡駅で下車し、美味しい食事で打ち上げしてから小田原に行き、小田急線でのんびりで帰宅した。

 

川根温泉 ふれあいの泉

高根山の帰りは川根温泉へ。

2024120739

ようやく着いた川根温泉で入浴。入浴料は820円だったようです。

ナトリウム-塩化物泉のお湯はなんと残存11.27g。療養泉ですね。

内湯はそんなに大きくないけれど、ちょうどよい湯加減で、少し顔を洗ったらなんとなくナトリウムの塩気が感じられました。かなり温まるお湯で冷えた体を温められました。

露天風呂もいくつかに分かれていて、熱いお湯とちょうどいいお湯と選べます。自分は少し下のちょうどいいお湯が好みでした。お風呂に入っているとSL列車が来ますという案内放送があり、露天風呂から眺めているとSL列車が鉄橋を渡って来るのを見ることができました。川根温泉笹間渡駅が終点なので速度を落として運転しているため、ゆっくりと見ることができました。

再訪することがあるか分かりませんが、山旅の良い思い出になりました。

 

高根山から秋葉道 その2

その1からの続きです。(時間等はその1に記載)

2024120747(茶畑と山)

 さて、寒いし、この先の時間も分からないのでさっさと先に進むことにする。道標を見て家山駅方向に進む。

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 すぐに通行止と表示されたカラーコーンが置かれているが横にどけられている。果たして通行できるのか微妙である。不安に思いながらも先へ進む。緩やかにアップダウンで進んでいくと再び道標があり、右に道を分ける。芋穴所のマルカシとあり、そちらにも後ろ髪を引かれるが、そのまま先へ下る。

2024120715

 やはり歩く人があまりいないようで少し枝などが落ちているのでわずかに下りにくい。しばらく下ると迂回路と書かれた表示で左にはロープが張られていた。右の道をしばらく下ると再び迂回路の表示が左にある。どうやら崩壊地を巻くように道を付け替えてくれたみたいである。これで問題はなくなって安心する。あとはひたすら家山を目指す道である。

2024120716

 やはり東海自然歩道に指定されているので、道標は多く、大抵の怪しい分岐には必ず道標があるし、なくても少し進めば道標が出てくるので安心である。その割にはあまり歩いている気配がなかったりもする。たまにベンチもあるのだが、使う人はどのくらいいるのだろうか。しばらく下って後ろを振り返るともう高根山が高くなっていた。

2024120717

 風がたまに強く吹き付けたりもする。やはり季節風が今日はそれなりに強いようだ。どんよりした雲が来ると寒くなるが、しばらくするとまた明るくなる。このあたりは滅多に人が来ることはなさそうだ。

2024120718

 先に進んでいくとやがて作業道が右に出てきて、やがてそれに出る。そのあたりの進路が難しい。このまま作業道を下ってしまうと行き過ぎなので、少し上の左を進む踏み跡を進んだ。しばらく進むとやはり道標が出てきて、左に登るらしい。作業道とは分かれて登る。ちょっとどんよりとした感じになってしまったが、あたりの紅葉は地味にきれいである。少し登ると道標があり、左手に「二俣」と書かれた看板が置かれていた。しかし、二俣とはどこを指しているのか、よく分からなかった。

2024120719

 先に進む。少し進むと明るい所に出る。小屋があったが、もう使われなくなってから相当経っている感じである。昔は何かをこのあたりで耕作していたのだろうと思われる。その少し先は昔からの道らしい雰囲気、落ち葉が溜まって紅葉している木もあり、雰囲気の良い道だった。

2024120720

 しばらく進むと広い場所に出て、休憩舎がある。左に「いっぷく処高根」という表示板が立っていた。富士山も見えたものの、残念ながら雲がかかっていた。あまり休まず、先に進む。

2024120721

 少し先へ行くと道が細くなり、右手には大きな谷が見える。

2024120722

 若干歩きにくい所もあったが、しばらく下ると林道に出た。左に白井という所への道が分かれていた。そのまま先へ進む。林道という感じの道になってどんどん先へ行く。やがて茶畑が広がっている所に出る。ここはまだ耕作されているようだ。おそらく一旦、下に下って、先に見える山に登り返すのだろうと思う。しばらくそのまま道を下っていくとやがて左に入るように書かれている。道路から離れて左に入るとすぐに石仏などが固まって置かれている所があった。道路を作ったときなどにあたりの石仏などを集めたのだろうか。もう忘れ去られている感じで、倒れている石仏もある。こうして忘れ去られていくのであろう。寂しい感じでその横を通り、先に進む。細い道をしばらく進むと西向吊橋に出た。

2024120748

 下は道路である。道路を作ったときにこの吊橋を作ったのだろうか。歩く板は古くなっているが、まだ大丈夫なようだ。だいぶ揺れるので少し怖かった。以前に南アルプスなどで長い吊橋をいくつか渡ったことがあるが、短いのにそれよりも怖い感じだった。それでも問題なく渡り切る。そこから先は登り返しになる。そこそこの斜度があり、なかなかきつい。しばらく登った所の右側にフリスビーがささったように見える切り株がある。サルノコシカケであろう。

2024120726

 まだまだ登らされる。やはりさきほど見た山へ登っているのだろう。ここはひたすら道に従って登るしかない。だいぶ登って進んだ所に右に屋根掛けされた石仏が置かれていた。このあたりはガイド本によると秋葉道と呼ばれ、静岡から信州まで続いている、交易のためや秋葉山を詣でる信仰の道の一つだったようである。しかし、この屋根掛けも斜めになっている。だんだん忘れられていくのであろう。

2024120727

 さらにしばらく登ると再び石仏が置かれている。よく見ると苔のついた石仏の左右に「右・・・みち」「左あき・・・みち」と一部読めないが、道標にもなっていたようである。確かにそこから右に道が分かれている。これは江松峠という所へ向かう道であろう。

2024120728

 少し先に行くと再び分岐がある。そこにも小さな石が置かれていて、よく見るとそれも道標である。こちらも道を示しているようだ。明治四十二年と書かれていた。さらに先に行く。緩やかに下って進み、鞍部でまた薄い踏み跡のようなものが分かれているが、そこにも道標の石が置かれていた。それも明治四十一年のものらしい。少し急な登り返しになってしばらく登り、トラバース道のような所をしばらく進む。さらに登っていくと道標が出てきて、右に入るとやはり屋根掛けされた石仏があり、それが笑い仏らしい。

2024120729

 しかし、お顔は風化していてなぜ笑い仏なのかはもう分からない。その上石仏は半分にわれたらしく、ひびを修復された跡がありありと残っていた。少し先にわずかに展望が広がる場所がある。ベンチが置かれていてわずかに近くの山が眺められた。東海自然歩道の案内板もあり、それによると家山駅までまだ10Km弱あるようだ。やはり長丁場のようだ。

2024120730

 先へ進む。緩やかな下りとなり、気分よくスピードモードで下る。樹林の中に入ると少し寒い感じである。ひたすら下っていくと急に茶畑に出た。

 獣害避けの扉を開けて、もちろん通った後にしっかり閉めておく。そこからは茶畑の横をひたすら下る。先には谷が見えるのだが、あの谷のあたりまで下るのだろう。

2024120731

 茶畑の横の道は道路を横断して付けられている。この道を歩かせてもらえなかったら、かなり長いこと歩かなくてはならず、大変だと思う。でも、登りは急坂で辛いだろうと思う。何度も道路を横断して下り、だいぶ下ると左に進むように道標がある。落ち葉の溜まっている木段を下ると鹿らしき動物が動くのが見えた。再び獣害避けの扉を通り、山道に入る。ピーという甲高い鳴き声が聞こえて来た。メスの鹿だったのだろう。山道を下っていくと小さな沢を木橋で渡り、少し下ると再び古い橋を渡って道路に出た。ここが上河内の集落であろう。

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 さて、ここからはひたすら道路歩きとなる。少し進むと川沿いの紅葉が地味にきれいであった。

2024120733

 しばらくは民家があったが、やがて民家もなくなり、川沿いの道はくねくねと曲がっている。ひたすら歩く。さすがに山奥の集落、滅多に通る車もない。淡々と道を歩いていくが、やっぱり長い。

2024120735

 左に右にと曲がりながら進み、やっと右に曲がった所に広場が出て来た。ロープが張られているが、あたりからは先に谷が近くなり、そろそろ家山駅が近づいた感が出て来た。それでもまだしばらく歩いていくと右のコンクリート付けられた道標に家山駅30分と書かれていた。やっとここまで来たか。さらにもう少し歩いていくと下っていくが、車の騒音などが聞こえるようになった。さらに進むと左に曲がって家などが見える。もう少し下ると右に視界が広がり、急に都会に出た気分であった。

2024120736

 少し下ると車の通行の多い道路に出る。車に注意して横断歩道を渡り、右に下る。進んで左に折れると信号に出る。家山駅に向かうならば、左に進んで橋を渡るのだろうが、予定よりもかなり早い時間にここまで来ることができた。もし時間があればと思っていた川根温泉まで歩くことにする。車の通行の多い道を右へ進む。歩道があるので安心である。川根温泉まで2Kmの表示があるが、実際に歩くと遠い。だいぶ歩くと今度は上り坂になる。しばらく登らされて左は小さな公園らしい。SLが見えるようだ。確かに大井川鉄道の鉄橋が見えた。

2024120737

 さらに進んで下る。やっとお店などが出てきて先に進むと川根温泉ホテルがあり、その先が道の駅、川根温泉ふれあいの泉に到着した。

2024120738

 長い歩きであった。約20Kmの歩きである。この時間ならゆっくり入浴できそうだ。中に入って温泉に浸かる。お湯はかなり濃いお湯でとても温まる。その上、たまたま入浴した時間にSLが来る時間であった。露天風呂から汽笛を鳴らすSLを見る。今は大井川鉄道は一部が土砂崩れですぐ先の駅止まりになっているので、ゆっくり走ってくれるのでこちらもゆっくり見ることができた。これもまた山歩きの締めくくりの記憶の一つとなった。

2024120740

 さて、のんびり浸かったのち、少し早めだが、川根温泉笹間渡駅に向かう。駅がどこかよく分からなかったが、先にしばらく進むと古い駅を示す標柱が立っていて、そこから左に入ると駅だった。かなり古い駅舎、昔ながらの窓口が残っていた。

2024120743

 しばらく駅で待つ。時間になって列車がやってきた。

2024120744

 ワンマン運行のようである。乗り込むとかなり古い車両である。昔のロマンスカーを思い起こされる感じだが、座席のひじ掛けや席のあたりはもうすっかり布が擦り切れていたりしている。大井川鉄道の懐事情が分かるような気がした。

2024120745

 せっかくの路線も土砂崩れなどで寸断されているし、今も復旧にかかる数十億円という費用が捻出出来ていないようである。バスも鉄道もだんだん減っていく悲しい時代、車社会になっていくから仕方ないとは思うものの、やはりどこか割り切れないものが残る。そんな事を考えながら昭和の時代にタイムスリップした気分で金谷まで乗車した。JR線に乗り換えてこの日は清水まで行って泊まる。近くの飲み屋に行って一人で飲んでいたら、横にかなり酔った地元と思われる人たちが来た。7時過ぎだというのにすでに三軒目だという。そんな人たちとのふれあいが楽しかった。

 

高根山から秋葉道 その1

2024120746「鼻崎の大スギ」

蔵田から高根山、家山駅までは約20Kmの長丁場です。東海自然歩道として整備されていて道標はたくさん見かけますが、公共交通機関からは遠いので、途中でのエスケープは難しいです。準備は周到に。

【 山 名 】高根山
【 山 域 】駿遠の山
【 日 時 】2024年12月7日(土)
【 天 候 】晴れときどきくもり
【 ルート 】蔵田バス停9:30→10:20高根白山神社10:25→10:45高根山10:50→11:30休憩舎→11:50西向吊橋→12:30笑い仏→13:10上河内→14:20家山駅分岐→14:45川根温泉ふれあいの泉→川根温泉笹間渡駅

☆高根山へ

2024120701

 久しぶりに静岡の低山へ行きたくなった。今回は藤枝から入る山々を歩いてみようと思う。3時起きで隣駅の始発に乗り、列車を乗り継ぐ。特に問題はなく乗り継ぐことができて、藤枝駅で下車する。バス停に行き、少し待つと小型のバスがやってきた。ゆらく線のバスである。自分以外に二人ほど乗車したが、途中で下車したので、瀬戸谷温泉ゆらくまで乗車したのは自分一人だけだった。この施設は残念ながら今は改装中で休業している。バスの中には11月末までと書かれていたが、工期が伸びたらしく、1月上旬まで休業のようである。農産物直売所だけは営業しているようだ。時間があれば立ち寄りたいと思う。目の前にバスが止まっていたが、そのバスが蔵田へ行くバスだった。時間よりも早い時間だったが、バスに乗せてくれた。時間になると自分一人を乗せたバスが走り出し、山へ入っていく。坂を登り始めるとかなりの急な坂道を何度か曲がりながら高度を上げていく。蔵田はかなり上にある集落のようだ。途中には茶畑を見て、それを回り込むようにバスは走る。さらに上に登って、進んだ所が蔵田のバス停だった。

2024120702

 広場のようになっていて、目の前にきれいな公衆トイレがあるのが有り難い。立ち寄ってから高根山に向かう。広い道路を少し登ると右手に道が分かれる。静岡に繋がっているようだが、やはり一部通行止めがあるようで表示が出ていた。左へ進むとそこには想定外の巨木があった。ものすごい太さの幹である。案内板があり、「鼻崎の大スギ」とある。根回りは14.5mという、自分が今まで見た巨木の中でもトップクラスの太さである。ご神木として大切に守られてきた木のようである。またこんな山の中だからこそ保たれてきたのであろう。しばらく巨大さに圧倒されて眺めた。

2024120703

 すごい木の横を登り始めるが、簡易舗装の急傾斜の道路はかなりきつい登りである。ちょっと登っただけでもう大スギが小さくなった。

2024120704

 ひたすら登っていく。途中、まだ紅葉が残っていて派手な色合いではないが、地味にきれいである。何度も曲がりながら登っていく。少し風があり、また雲も多くなって日も隠れ気味であるのでちょっと寒い。随分登った頃、「芋穴所のマルカシ」と書かれた案内板がある。横の木がそうなのかと思ったら、案内板をよく見たら道をずっと先に行った所にあるようだ。この先の行程を考えるとちょっと立ち寄るのは難しそうである。左に少し行くと道が分かれていて、30分ほど先にあるようだった。

2024120705

 左へ高根白山神社に向かう。しばらく進むと手洗い処があり、手を洗って清める。

2024120707

 少し先に進むと右上に大きな木がある。これが「高根神社のスギ」らしい。案内板があり、見ると目通り7.2mのようだ。さきほどの「鼻崎の大スギ」を見てしまったから、それほどには感じないが、十分に聳え立っている感じはする。斜面にあるので近く寄れないのも木にとっては良いのかもしれなかった。

2024120708

 わずかに進むと神社の境内に入る。山上にある神社にしてはそれなりに立派な神社である。近くにあった案内板によるとこの神社は文治年間(1185~1189)に加賀白山の白山神社を勧請したものだそうな。この建物は江戸時代前期のものであるらしい。かなり由緒のある神社でお参りした。それにしても風が冷たく、かなり寒い。横にある木々もご神木らしく、かなり高い木が並んでいた。

2024120709

 わずかに戻って手洗い水の所の横に木段があり、そこから高根山に向かう。

2024120710

 やはり寒いので薄手の手袋を取り出して付けた。木段のきつい登りが続く。やはりこの山はなかなか厳しい登りである。しばらく登って左へ進むと広い場所に登りつく。道標があり、右に奥宮と書かれていたので行ってみた。少し進むと屋根掛けされたこじんまりした木祠があり、横には本宮跡地と書かれていた。

2024120711

 右手にも何かあるように見えたが、よく見ると鉄塔のようである。風が寒いし、鉄塔へ行ってもしょうがないので、戻って山頂へ向かう。ほとんど平な樹林の中の踏み跡をしばらく進むと静かな山頂に着く。

2024120712

 少し左が開けていて眺めがある。比較的近くの山々が並んでいて紅葉している山も見えた。ベンチがある。寒いし時間もまだ早いのだが、この先に良い昼食ポイントもなさそうなのでさくっとパンを食べることにした。

2024120713

その2に続く。

 

三鷹駅から井の頭公園へ

2024120108(井の頭公園の紅葉)

12/1はお散歩へ。

2024120101

この日は三鷹駅を歩き出し。

2024120102

以前にも見てますが、旧三鷹橋の橋の一部が残されています。

2024120103

のんびり歩いて井の頭公園に入るとやはり紅葉してました。

2024120105

なかなか雰囲気あってよい感じ。

2024120104

青空が美しい日です。

2024120106

これは結構赤くて良い感じでした。

2024120107

やっぱり青空とこの高い木々の紅葉の景色はなかなか気持ち良かったです。

2024120109

まだまだ赤い木がありました。

2024120110

本当に素晴らしい天気。吉祥寺駅までと軽い道のりでしたが、気分の良いお散歩でした。

 

品刕から大平戸山へ

2024113026(紅葉を見ながら座り込んで昼食を取った)

今回歩いた尾根はすべて一般登山道はありません。一部巡視路がありますが、分岐も多々あり、また尾根もかなり折れ曲がっているために進路を確認しなければいけない所が多かったです。ネットでは伊豆沢左岸尾根と呼ばれているようです。

【 山 名 】柴原山、品刕(しなしゅう)、天狗堂山、地蔵峠、大久保峠、大平戸山、天狗山
【 山 域 】奥秩父
【 日 時 】2024年11月30日(土)
【 天 候 】快晴
【 ルート 】白久駅8:15→8:35取りつき→9:40柴原山→9:55品刕→10:20天狗堂山→10:35地蔵峠→榧ノ木峠→12:10大久保峠→分岐12:20→12:25三角点→12:35分岐→13:00大平戸山→13:55天狗山→14:00道路→14:20小鹿野役場前バス停

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☆品刕へ

 先週も秩父だったが、今回も秩父へ行く。やはりマニアックな尾根歩きである。さすがに今回は無理な乗り継ぎをするほどではないだろう。ただ、帰りのバスの本数が少なく、できれば14時半頃のバスに乗りたいが、コースタイム的にちょっと難しいかもしれない。16時のバスには余裕で乗れるだろうと思って出かける。西武線で西武秩父へ行き、お花畑で乗り換える。今日は乗り継ぎ時間にかなりの余裕があるので、久しぶりに駅横の立ち食いの秩父そばを食べた。さすがに白久駅で下車した人はわずかであったようだ。

 駅を出た所で準備をするが、やはり寒い。お花畑駅よりもかなり寒いのはやはりそれだけ山に近いせいだろうか。フリースとウィンドブレーカーを着たまま歩き出す。踏切を渡って左へ緩やかに下る。やはり朝の寒さはそれなりだが、まだ冬本番の寒さとはちょっと違うようである。大きな橋を渡る。渓谷の紅葉がまずまずである。先に進んで車の多い道を横断歩道で渡り、地形図に線のある道に入ろうと思う。しばらく歩いていくと民家で終わる。このあたりが取りつきなのだがとあたりを調べてみるが、それらしい道がない。すると目の前の民家の人がたまたま出て来た。ダメ元でこのあたりから山に入れるところがあるかと聞いてみたところ、神社の所からなら登れるけれど、行けるかどうか、と答えてくれた。お礼を言って左へ進む。しばらく進むと取りつきがあった。

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 そこから取りつく。ピンクテープも付けられていて、やはり正しそうだ。ちょっときつい登りだが、巡視路のポールもときどき見かける。しばらく登った所で暑くなり、フリースは脱いでウィンドブレーカーだけにした。まだしばらくはきつい登りが続く。折り返して登ると左から来ている踏み跡に合わさった。これは地形図にある線の道であろう。それを登っていくが、やはりきつい登りに変わりはない。しばらく登って尾根らしい所に登りつく。そこからは左に折れて登る。もう随分登った感じである。しばらく登ると木祠が置かれていた。

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 先に進んでいくと紅葉のきれいな所を通る。

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 さらに進むと薄暗い樹林の中を登っていく。ピークは巻いていく。効率的に高度を上げていくようだ。巻くように進んでいくとやがて左にテープの付いた所を見るが、巡視路のポールは右を示している。右に進むと踏み跡が急になくなってしまい、斜面をよじ登るとそこが鉄塔だった。

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 鉄塔の下を通って登り、先に進む。尾根を進んでいくと急降下になる。少し慎重に下った。先に進んでいくとやがて左と右に踏み跡が分かれている。巡視路のポールに従って左に進んだ。しばらく進んでいくと段々下っていく。あれ、なんかおかしいぞと思い、磁石で確認すると西へ進んでいるようだ。どうやら575m点に向かう尾根に引き込まれたようである。しょうがない戻るか。少し来ただけと思うけれど、登り返しはやはり辛い。余計な登りが加わった。しばらく登ると出っ張った所にポールが立っている。どうもこれを見逃したようだ。向こうから来た時には右に戻るような感じで進まないといけないので、これはよほど注意していないといけない場所である。

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 そちらに入ると落ち葉がたまり、少し歩きにくい。トラバース気味の道を回り込んで登っていく。先へと進んでいく。小ピークを巻いてさらに先へ進む。次もポールは左へ巻くようになっていたが、そろそろ644mが近くなっていたし、目の前の小尾根は先へと続いているように見える。これは登った方が良いだろうと踏み跡はないに等しかったが、尾根に取りついた。薄暗い樹林の中をしばらく登る。やはり尾根は続いており、取りついて良かったと思いながら尾根を辿る。進むと644mへの登りとなり、ちょっときつい登りをしばらく頑張ると明るい所に出る。わずかに先が山頂のようだ。樹林に囲まれているが、山頂付近の木は切り開かれている。木の切り株に金属プレートがつけられていて、しばはら山644mと書かれていた。

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 特に休む必要もないので、水を少し飲んで先へ行く。平な尾根を少し進むと小鹿野町の国調図根三角点が置かれていた。その先から右に下るが、かなりの下りとなる。木などを掴んだりして注意しながら下る。先に行くと踏み跡がある感じの鞍部を通る。木の枝が多く少し歩きにくい。先へ行き、登りになってしばらく行く。目の前に山が立ちふさがる。左や右のどちらかに行くのかと思ったが、いずれも踏み跡はない。これは直登なのだろうと少し急な尾根を直登する。しばらく登ると登りついた所が品刕の山頂、639mである。小さな山頂で樹林の中、今一つの山頂だ。道標はすでに倒れて三角点の上に乗っている感じ、それに品刕と付けられていた。軽く水を飲んでさっさと先へ行くことにする。

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 左に再び急な尾根を下る。少し下ると歩きやすくなり、先に行く。ちょっと黄葉がきれいな木があり、立ち止まって写真を撮った。しばらく進むとまた紅葉のきれいな木がある。タイミング的に良かったのだろう。紅葉を楽しみながら先へ進む。やがてちょっと登りがきつくなる。右から巻き登りも出来そうだったが、別に急ぐ必要はないかとそのまま直登する。落ち葉で足元が少し滑りやすく、注意しながら登る。しばらく登って尾根が右に曲がって先へ行く。先へ行くと登って616mに着く。黄葉の木がきれいだった。木には天狗堂山とやはり金属プレートが付いていた。近くには古いアンテナが立ったままである。昔のVHFの頃のものだろう。

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 先へ進む。緩やかに下って登って尾根が分かれている所から左へ少し急な下りとなる。そのまま尾根を進んでいく。葉が少ないが、赤く紅葉している木があった。ちょっと倒木などで進みにくい所があったが、なんとか先へ進む。のらりくらりと登ったり下ったりしながら進んでいくと少しずつ下って、地蔵峠と思われる場所に着く。

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 尾根から外れて少し進み、置かれている地蔵を見に行く。いつ頃置かれたものだろうか、少し風化が進んでいるようだが、柔和なお顔をしたお地蔵さんが確かに置かれていた。

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 再び戻って先へ進む。しばらく進むと560mへ向かう登りになるが、紅葉がきれいな所がある。楽しみながら登っていく。560m点は木が多い場所だった。先へ進むとこれまたモミジがきれいである。山をバックに紅葉を見ながら登る。

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 次のコブには保安林の標識が倒れていた。右にピンクテープがあったが、これは別な尾根に向かうものと思われる。そのまま先へ下って次のコブへ向かう。鞍部からの登りはかなりきつい。右を巻こうかとも思ったが、無理せず直登した。右に折れて下っていく。草が多くなり、やがて左へ進んでから樹林の中を先へ行く。このあたりはなかなか進路が難しい。やがてちょっと急な登りでコブに登りつくと石祠が置かれていた。先へ進むと少し踏み跡があるような感じである。しばらく下ると左に踏み跡が分かれて下っていた。ここが榧ノ木峠だろうか。

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 それを下るのかと入りかけたが、やはりここは尾根を進む方が正しそうだとそのまま尾根を進む。やがて右に541m点がある所への登りとなる。ちょっと登りは厳しいがあたりの紅葉が素晴らしい。

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 足元に注意しながらしばらく登るときれいな赤色の紅葉している木があって写真を撮る。そのあたりは赤や朱色の木が多かった。やっと登りつくと右には緩やかな尾根が続いているが、これは541m点への尾根だろう。左に折れて下るが、ここもそれなりの下りだった。それでもまだこのあたりは紅葉がきれいな木が多い。しばらく下ると素晴らしい紅葉の木があった。写真を撮って時計を見るともうお昼前、さすがにお腹も空いたし、この先はまだ長い。昼食を取るのによさそうなピークもなさそうだし、紅葉を見ながら尾根に座り込んで昼食を取ることにした。

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 さて、先に進む。しばらく下っていき、やがて大久保峠近くなると少し古い踏み跡があるように思えた。ただへこんだ所は歩きにくく、適当に外して下っていく。やがて大久保峠と思われる木祠が置かれた所に着く。左右に踏み跡がありそうに見えたが、もう使う人はいないのであろう。

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 木祠の横からは急登になる。しばらくは我慢の登りである。だいぶ登らされてようやくたどり着いた小ピーク、ここからだと左に下る所があるようには見えず、右の尾根の方が普通に見える。もちろん三角点へ行く。右に進んで急降下になる。落ち葉が多く、足元が滑りやすいので閉口した。注意しながら少し滑りつつ下ってようやく鞍部を過ぎ、そこからは登り返しになる。ちょっときついのと灌木がうるさいので、縫って歩く。少し左に外したりしながら進むと明るい所に出る。しかし、そこも灌木がうるさく、右に少し外した所が進めそうだったのでそちらを進むと左に三角点が見えた。ヤブをわずかに分けて左に登ると三角点であった。

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 来た方向の山は紅葉している。反対側の右手には少し山が見えたが、ススキや木などに邪魔されるのであまり眺めが良いとは言えない。さっさと尾根に戻ることにしよう。

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 再び左の踏み跡に入って先へ下り、やはり落ち葉の急坂を登る。滑りながらもなんとか登ることができて、しばらくで普通の尾根になり、さきほどの地点に戻った。先に下る。途中からは左手に二子山の双耳峰が見える。小さなコブに登って先へ行く。二つ目のコブには石祠が置かれていたが、屋根は横に落ちているようであった。

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 先に進むと少し踏み跡が感じられる。以前はお参りに来たりする人がいたのだろうか。ここもやはり踏み跡は歩きにくくなっていて、適当に外して下る。下っていくと鞍部の左には作業用か踏み跡があるようだった。そのあたりにも石祠が置かれていた。その先からはまた急登になる。しばらくはきつかったが、やがて少し斜度が緩んで明るい所に出る。するとシダ類が繁茂している。しかし、ちょうど枯れたようで茶色になっている。この付近はかなりヤブっぽい。シダを踏んだりしながら先へ行く。以前は鉄塔があったようだが、今はなくなっているようだ。ちょっとススキが邪魔だが、両神山やそれから派生している山々をよく見ることができた。近くに見えているのは先週歩いた四阿屋山であろう。このあたりが大平戸山である。右手には小鹿野町の街並みが見える。もうだいぶ近づいたようだ。

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 それにしてもヤブっぽい。鉄塔があった方が刈り払いしてくれるから良かったと思う。最近は鉄塔の撤去が結構多いようだ。新しい線を別に作って古いものを撤去しているのだろうか。ススキなどのヤブが多い所をなんとか左、右と縫いながら進み、やっと下りに入ると樹林の中に入ってホッとする。下っていくと左手に作業道と思われるものを見るがそのまま尾根を行く。やがてコブから右へ曲がって先へ進み、しばらく進むと明るい所に出て、先に鉄塔があるのが見えた。そのあたりも眺めが良い。先に見えているのは城峰山や西上州方面の山だろうか。あたりは紅葉がなかなかである。

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 先へ行く。再び樹林の中に入るとこのあたりは鉄塔への巡視路になっているようだ。しばらく進むと右へ巡視路は下っていくので、そのまま尾根を進む。再び踏み跡の尾根となって登っていく。389mと思われる所を通過してその先はちょっとヤブっぽくなり始める。ひたすら尾根を辿って進んでアップダウンを繰り返す。踏み跡も見つからず、このあたりはGPSに頼ってコブからコブへ進む。GPSなしには進めなかったと思う。何度も曲がって進み、だいぶ進んだ所のコブには石祠を見かけた。

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 石祠の横を進んで左に進み、さらに少し行くとまた石祠があったが、屋根の石だけ残っているような感じだった。さらにヤブっぽい感じの尾根を進んでいく。尾根が細くなっている所もあったりしながら進み、最後の登りはちょっときつめ、それを登ると屋根掛けされた木祠のある天狗山に辿りついた。

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 しかし、屋根掛けされているにも関わらず、中の木祠の屋根は少し曲がっている。あまり来る人もなく、忘れ去られていくのかもしれない。そこからの下りもわずかな踏み跡、急峻な杉林の中を下る。踏み跡は追えないので、適当に歩きやすい所を探しながら急な斜面を下る。それでも踏み跡らしきものとはあまり離れないようにした。しばらく下っていくと金属製の手すりが見えて、そこに降りる。左上を見上げるとお墓があった。そこへの道のようだ。右に少し下ると畑だったと思われる小さな平地に降り立つ。右に踏み跡があってそれを降りるのかなと思ったが、左手にカーブミラーが見えた。少し草を踏んでそちらに進むとすぐに細い道に出る。左上には民家があり、そこの私道のようにも見えたが、右へ少し下ると道路に出ることができた。

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 左へしばらく進むと橋が見える。時計を見ると乗れないと思っていた14時半のバスに余裕で間に合いそうだ。それにしても良い天気である。雲はごくわずか、青空が広がる良い天気である。橋を渡ってバス停に向かうが、長い尾根をしっかり歩くことができて充実感はたっぷりだった。左に進めば原町のバス停に出るはずだが、時間に余裕があるので、小鹿野役場まで歩くことにする。少し行くと右に道を分けたが、下ってしまう道のようなので後で登り返しが大変だから、左へ進んでから右へ曲がって進むことにする。左へ少し進むと車道に出た。右に進むと西武バスの原町臨時バス停があるが、時刻などは書かれていない。使われることがあるのだろうか。しばらく歩いていき、病院や学校などの横を通ってさらに先に進めば役場前に出る。

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 バス停に行ってバス時間を見るとバスが来る十数分前。農産物直売所に入ってしばらく眺めて干し芋を買った。後で家で食べるとかなり甘く、美味しいもので良い買い物だった。しばらく待っていると数人がバス停にやってきた。空いているバスに乗り込み、西武秩父駅に向かう。途中からも結構人が乗ってきたようである。次の列車まで時間があるので、また土産物を物色していくつか買い込み、またのんびり各駅停車で帰宅した。

 

両神温泉 薬師の湯 2024霜月

四阿屋山の帰りは温泉へ。

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入浴料は700円。

ちょっと建物がリニューアルされた感じできれいです。本などが置かれている所もありました。
浴場は前とそれほど変わらずな印象でした。

アルカリ単純泉ということで、ごく普通のお湯という感じですが、柔らかい感じのお湯でのんびり。ちょっぴりぬるめな感じです。体が冷えていたのと、かなり危ない登り、長く暗い尾根などの事を思い返しながら、よく無事に歩けたなというホッとしたような、放心したような気分で長湯してしまいました。

冷たい水のサービスもあり、氷が入れてあるのか、これもまた温まった後に飲むと美味しかったです。

人がそれなりにいる割には静かな雰囲気で、とてもリラックスできたよいお湯でした。

 

両見山から三合落岳、四阿屋山

両見山、三合落岳のあたりは一般登山道はまったくなく、バリエーションコースでハイリスクです。特に両見山から三合落岳へは登り始めたら降りられないし、壁と言ってよい滑落の危険がありすぎる斜度の登りがありますので、自信がある人以外は立ち入らない方が良いと思います。また四阿屋山から両見山の尾根も迷いやすい分岐や乗り換えが必要な尾根もあり、道迷いのリスクがあります。興味本位で行ってしまいましたが、こんな山は登らなくても楽しい山はいくらでもあると思います。危険すぎるので記載の一部を割愛しています。

【 山 名 】両見山、三合落岳、四阿屋山
【 山 域 】両神山周辺
【 日 時 】2024年11月23日(土)
【 天 候 】晴れ
【 ルート 】浦島口バス停8:30→9:30両見山→10:45三合落岳10:50→12:50四阿屋山12:55→14:20薬師の湯

☆両見山

 両見山については浅野孝一氏「樹林の山旅」という本に載っていた。それによると原全教氏「奥秩父研究」には鳶岩の北の山(1115)が両見山ということを紹介しており、地図だと西の山稜の1204にサンゴウツと記されていることが書かれている。また古い新ハイキングに記載された内容も書かれており、それによると地元では両見山は御嶽山の裏にある730m圏の峰頭をさすと書かれている。現在のネットではこれを踏襲したのか、748mのピークを両見山、1115mのピークを三合落岳としているようだ。山名は今となっては何が正しいのかよく分からないことが多い。この山もそのようである。ちなみに浅野氏はこの本によると天気の悪い日に沢から1115mのピークに登ったようである。

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 できれば早く入山したい。ネットの乗り換え検索で出てこない乗り継ぎにトライしてみる。わずかな乗り継ぎ時間しかなかったが、ぎりぎり間に合った。これでひとつ前のバスに乗れることになり、時間に余裕ができたようである。西武秩父駅で下車してお花畑に行き、三峰口駅行きを待つ。券売機で切符を買ったが、今は秩父鉄道でもSUICAが使えることを忘れていた。三峰口駅で薬師の湯行きのバスに乗り、薬師の湯で日向大谷行きのバスに乗り換える。浦島口で下車し、歩き始めた。もちろん降りたのは一人である。

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 すると尾根に登りついた。左右に通っている。どうやら748mの左に出たようだ。反対側の斜面から木枯らしが吹き付けて寒い。右へ少し行くと両見山のプレートが付いていた。長袖シャツで登っていたが、ウィンドブレーカーを着込む。

2024112403(両見山先の木祠)

2024112404(892m付近)

2024112405(小ピークからの三合落岳)

 危険な登りを過ぎて尾根に出た。三合落岳は右だろう。右へ急降下する。慎重に下って登り返しになる。巻きたかったが倒木が多く、巻けそうにないので上へ登る。わずかに下ってから登り返し。たいしたことはなく、やっと登りついたそこには三角点が埋まっている。三等三角点、点名小森である。三合落という表示が下にある。時計を見るとまだ11時前だ。これには自分でも吃驚した。やはり早い時間のバスに乗れたおかげであろう。両神山に続く峰々がよく見える。よく事故など起こすことなく、ここまでたどり着いたものだ。三角点の横に座り込んでかなり早いがお腹も空いたので昼食のパンを食べた。

2024112406(三合落岳の山頂)

2024112407(途中の紅葉)

2024112408(鎖場に出る)

☆四阿屋山から鳥居山コース

 迷いやすい長い尾根だったがようやく目の前に「岩場につき足元注意」の古い木柱がある所に出た。下へ向かって鎖が伸びている。ここは一般登山道であろう。

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 鎖を下に見て先に進む。わずかに岩場を登って進むとそこが四阿屋山の山頂だった。少し展望があり、両神山がよく見えた。やっとここまでやってきたのか。もちろん誰もおらず静かである。案内板はあるが、ベンチはない。のどが乾いたので水を飲んだ。そういえば随分前にここへ来た時にコンビニで買ったなべ焼きうどんを食べようとしたら箸を忘れて食べられなかった記憶がある。後で家で記録を見たらもう24年も前の事である。まあその後、8年ほど前にもセツブンソウを見た後、つつじ新道を登ってきたことがあったが。

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 さて、下りに入ろう。今回はまだ歩いたことのない鳥居山コースを下ることにする。山頂のすぐ下に行くと石祠が置かれていた。

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 安全に下れるようにお祈りして、さきほどの鎖場に戻る。そこから鎖を掴んで下る。ここはたいしたことはない。すぐに鎖は終わり、ちょっと下るとつつじ新道の分岐である。道標を見て、そこから左に降りる。折り返すと鎖場が始まる。段差の大きい道となり、左手は完全に崖になっているので高度感がかなりある。躓いたりしたら大変な事になるので、横の鎖を掴みながら慎重に下る。どんどん下って左へ進むようになった所で人の声がする。さらに下ると若い数人のグループが一組登ってきた。この日会った初めての人たち、結局、この日はこの人たちしか会うことはなかった。さらに進んで鎖場が終わり、先へ進んでわずかに登り返すと建物の横に出る。回り込むとそこが両神神社の奥社である。もちろん安全に歩けたことをお参りする。

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 すぐ先に分岐があり、左にコースが分かれている。そちらが鳥居山へ向かうコースである。

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 そちらに入ると落ち葉が多く、やはりあまり歩かれていない様子である。それでも一般登山道だからそれなりに踏まれている所は分かる。やはり道は歩きやすい。変な所をずっと歩いてきたから道があるということはとても安心である。比較的緩やかな下りだが、下っていくと少し急な下りの所もあったりする。

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 どんどん下ると道標があり、薬師堂右の表示があったが、何も考えずそのまましばらく下る。ふとあれ、この道で良かったのかと地図を見直すとどうやら道が違うらしい。さきほどの分岐には柏沢と書かれていた。登山地図にはないが、道があるようである。仕方ない、ここから登り返すことにする。ちょっと下っただけと思ったが、何気にきつい登りである。やっとのことで道標の所まで登り返した。

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 そこから道標に従って薬師堂の方へ進む。緩やかな下りが続くと尾根らしくなる。やがて先へ行くと鉄塔がある。あたりからは右手には武甲山、左手には白石山から続く稜線が見えて何かホッとした気分になる。少し先にベンチがあったが、上から切れた木がぶら下がっていて怖くて座れそうにはない。

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 そのまま進んでいく。樹林の中を下っていき、鞍部近くになると道標が立っている。風が強く吹きつけていたが、左下には民家を見ることができる。先に進むと登りになって少し急な登りである。しばらく登ると小ピークに道標が立っていた。右に下る。もう顕著なピークはないだろう。少し細い尾根を下っていき、さらに下るとだいぶ下部になった感じ、それでもまだ登り返しがあった。緩やかな登り返しで道標を見て、下ると古い木祠が近くにある所で道標がある。左と右に道が分かれていて右を取った。降りていくと道路に出た。左に道路を下るとモミジが赤くなっていた。

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 のんびりと下っていくと右に両神神社がある。イチョウがきれいだった。

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 もちろん無事に下れたことを感謝してお祈りする。

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 ついでに隣の薬師堂にも挨拶してお参りした。少し先へ行けば道の駅である。

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 久しぶりに薬師の湯に入浴する。バスの時間が今一つだが、次のバスまでは30分しかない。だいぶ間が空くが西武秩父行きのバスに乗ることにしてのんびりと入浴した。道の駅でしゃくしな漬けなどを買い込む。小さな袋に入った手作りかりんとうが売られていたのでそれも買う。小腹減ったので外のベンチで開けて食べる。あまり甘くなく、素朴な味わいでほっこりした感じ、なんとなく癒された。

 のんびり待ってバス停に行くと意外に人がいて吃驚。以前は三峰口へ向かう人が多かったが、今日は西武秩父行きのバスに乗る人が多かった。それでも座席は全部埋まるほどではない。窓を大きく開けている人がいてバスが走ると寒かった。今回もSライナーの事を忘れて途中で抜かされ、いつものように各駅停車でのんびり帰った。

 

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