(千手山先からの眺め)
文殊の越、千手山から力石峠、および登った尾根までは一般登山道ではありません。恩方山、盆前山付近も道標はなく、一般登山道とは言えず、踏み跡に近いので注意が必要です。
【 山 名 】千手山、天神山、興慶寺山、力石峠、恩方山、盆前山
【 山 域 】高尾
【 日 時 】2025年3月9日(日)
【 天 候 】晴れときどきくもり
【 ルート 】恩方上宿バス停9:35→9:45文殊の越→10:25千手山→10:50小津峠→11:20天神山→11:35興慶寺山→11:45力石峠→12:35尾根道に出る→12:45恩方山12:50→13:15盆前山13:20→14:00小津→14:40恩方上宿バス停
☆千手山から力石峠へ
そういえば、十数年前に千手山は歩いたことがあるが、未熟なルートファインディングの上に磁石もろくに使わず、北への尾根に誘いこまれてしまい、小津側へ下ってしまったことがある。なので力石峠まで道を歩いていったために、一部歩いていない部分ができてしまっていたことをつい最近思い出した。機会があれば行こうと思っていたところ、早朝に起きられず、二度寝して起きたので、足を向けてみることにした。

高尾駅で下車するが美山町行きのバスはしばらく待ちになった。あまり良い天気ではなく、山には霧がかかっているようだ。予想より天気が良くなるのが遅いようである。後で知るが恩方上宿バス停へ行くならば、八王子からバスに乗った方が便利である。ただし、バス代はそれなりにするので高尾からの方が安上がりではある。それなりに人は乗り込んだが、多くは河原宿大橋で下車したのでその先へ行く人はほとんどいなかったようである。恩方上宿で下車したのも自分一人だった。

天気は回復傾向で青空が見えていて晴れている。早咲きだと思うが、桜もぽつぽつ咲いていた。しばらく歩いていくと道端には馬頭観音か小さな石仏が置かれている。先に進むと文殊菩薩の置かれている「文殊の越」に着いた。

山に取りついて登っていく。高齢者施設と思われる施設が近くに見えるが、そのまま先へ進んで登る。やはり昨日は雪が降ったようで、木からさかんにしずくが落ちてくる。雨具に着替えようかとも思ったが、もう濡れたのでそのまま薄いジャケットでそのまま登る。踏み跡はそれなりにあるがちょっと細い。やがてかなりの急な登りになり、足元が滑るので登りにくかった。しばらく登ると286mと思われる所に登りつく。左へ進むとかなり細い尾根となる。右手は採石場か何かの場所になっているようで、ちょっと崖っぽい感じである。わずかにヤブっぽい所もある。細かいアップダウンで進んでいくと柵も出てくる。再び樹林の中に入る。相変わらずしずくがよく落ちてくるが、普通の植林で少しホッとする。

先へ進んで登っていくと掘割と思われる所に出た。

下って登って先へ進むと二つ目の掘割、これは小さいものだった。さらに先へ進むと三つ目の掘割がある。そこからの登りが少し厳しい。大きなモミの木の横をよじ登る感じで登る。しばしきつい登りが続くが、それほど長くはなく、緩やかになって進む。先にこんもりした所が見えるが、左に少し巻くように進むと左から来ている道と合わさり、右へ登れば、そこが千手山、浄福寺城山の山頂である。

以前に来た時とほとんど変わっていないようだ。滅多に訪れる人もいないのであろう。先に進もうと左へ行くと崖に近い状態になっている下には踏み跡が見えたので、さきほどの道を少し南へ降りる。少し下ると踏み跡が横に通っているので、それを右へ進む。下りがきつくなり、足元に注意しながら下る。しばらく進むと尾根らしくなり、緩やかにアップダウンで進んでいく。すると急に前が開けた所に出た。

左手は伐採されたようで、明るい稜線になっている。下には民家などが見えるし、遠くには高尾付近の山々から奥多摩の山々を見ることができて良い場所であった。日差しがあると暖かく、ちょっと休んでいこうかとも思うような良い場所である。しばらく稜線を登ったり下ったりしながら進む。やがて大きく下ると再び樹林の中に入り、急登となった。また雪溶けのしずくを浴びる。やはり前よりはかなり踏み跡も濃くなっているようだ。細い道を進んでいくと途中のピークで左に曲がるが、右下にはどこかの建設会社が立てた「立入を禁ず」という看板が立っているのがみえた。やがて下ると道らしいものがある所に降り立つ。左後方の道は歩く人もいるようだが、右に向かう道はもう歩く人はいない模様である。おそらく企業の敷地か何かへ出てしまうので、道として機能していないのであろう。

細い道を登る。急登もあり、急降下もある。土が濡れていて、かなり滑りやすい所もあり、尻もちをついてズボンや手が汚れてしまったりした。悪態をつきながらカニ歩きのような格好で先に下る。ストックを持ってくればよかったと後悔する。だいぶ進んで先にちらりと山が見えるピークに出る。たぶん前回に来た時にこのピークから誤って直進気味に右に進んで小津側へ下ってしまったのではないかと思った。今日は踏み跡も濃くなっているし、テープもあるので、問題なく左へ進む。

下っていくと道が細くなり、少し倒木なども邪魔するが、道をたどって登っていく。右手の方からチェーンソーの音が聞こえてくる。山作業をしている人がいるのであろう。やがてピークに登りつくとそこには天神山の表示があった。

先に進む。相変わらずヤブの中の切り開きみたいな細い道をしばらく進むが、やがて普通の植林の中の道となって少しホッとする。先には山がちらりと見える。しばらく進んで登っていくと小ピークを過ぎてさらに先に進んで登ると興慶寺山という表示が付いていた。

ようやく雪解けのしずくが少なくなってきたのでわずらわされることも少なくなった。しばらく進んだピークで右へ少し曲がって下っていく。やがて先に木の枝を横に置かれている所があり、そこは直進ではなく左下へ下るようだ。ここは分かりにくいが、左下にテープも見かけた。細い踏み跡を下っていき、しばらく先へ進むと右下に道路が見えるが、遥か高い所である。少し下ると擁壁の上に出る。もし右に転落したら、死も覚悟しなくてはいけない高さである。できるだけ崖に近寄らないように左端を進む。同様に思うのかわずかに踏み跡が左にあったが、それもなくなり、擁壁の上を歩かざるを得なくなる。できるだけ足早に左端を進んでやっと階段状の所に出る。足を滑らせないように下るとようやく道路に降り立つことができた。

力石峠はわずかに進んだあたりだろうと思うけれど、今は道路が通っているだけで峠らしい雰囲気もない。周りは高い擁壁である。先へしばらく進んで山に取りつく。相変わらず踏み跡もない所を無理矢理登る。しばらく登ると目の前はかなりの急斜面となってこれは無理だなと思うと踏み跡を見つけた。それを左にしばらく辿ったが、これもどこへ行くのか分からないので、右に少し戻るように登ると小尾根に出た。ヤブっぽいが進んでいける。下に人の声が聞こえた。しばらく登ると尾根に出る。そこからは少し歩きやすくなる。淡々と登っていくと少し日の当たる所があり、休んでいこうかなとも思ったが、そのまま先に進む。時計を見るともうお昼を過ぎている。お腹も空いたけれど、まだもう少し頑張ってしまおう。また急な登りの所がある。踏み跡もなく、足に来る登りをしばらく頑張る。登っているとパンという音が聞こえる。猟銃を発射したような音である。もしかしたら先ほどの人の声は猟師のものだったのだろうか。まだしばらく登らされてようやく登りつくが、まだまだ稜線は先である。テープを見かけた。先に進むと多少緩やかな登りが続き、やがて少し明るい所に出ると先に山が見える。右手の山は盆前山だろうか。

先へ進むと少し緩やかにはなったが、まだまだ登り、急に曇って暗くなる。天気も悪くなるのだろうか。明るかったのに暗くなると気分も落ちる。こんな寂しい尾根を一人で登っていると余計にそう思う。杉の樹林の中を急登して先に進むと小さなギャップに出るが、そこから左に折れるようだ。しばらくはまた緩やかだったが、やがて稜線への急登になる。テープは見かけるが、踏み跡もなく、杉から落ちた枝葉が堆積していて登りにくい。しばらく登ると直登は無理だなと右手に踏み跡のようなものを追うと右から来ている小尾根に出る。左に折り返して登ると右下から来ている道らしきものと合流した。これが盆前山に続く尾根道であろう。

盆前山までは30分はかかるはずだ。左に進んで恩方山に立ち寄ってみることにする。もし良い場所であればそこで昼食を取ることにしたい。左に進む。緩やかな道だが細い道、しばらく進むとごつごつした岩が出てきて、少し登って岩のピークに出る。そこから下って少し右に行くと明るい尾根となり、少し進むと小ピークに出る。これが恩方山のようだ。山名板も付いていた。日差しの降り注ぐ暖かい場所なので、ここで昼食を取ることに決定である。座り込んでいつものパンを取り出す。時計を見るともう12時半もとっくに過ぎた時間、やはり歩き出しが少し遅くなったから着くのも遅くなった感じである。左から右に木の合間から見えている山々は陣馬山などの稜線だろうか。

さくっと昼食を終えて盆前山に向かうことにする。再び尾根を進んで岩のピークから左に下って先へ行けば、さきほど登りついた所に出て、左へ下る。ここも濡れていて滑りやすい急降下、カニ歩きで慎重に降りる。下って先へ進み、登った所から直進にも行けそうだが、枝が置かれていて右に行く。途中は太いモミの木が多い。メーター級の木が多いようだ。こんなに大きい木があったのか。以前は歩くことだけしか考えておらず、木など見ていなかったが、こうして歩きなおして見るとまた新たな発見があるのが楽しい所である。

やがてまた見上げる急登になる。しばらく頑張るが、やはりかなり急峻でずり落ちたりしないように気を付けて登る。

それをこなすと少し緩やかになり、雑木の多い尾根をしばらく登って盆前山に着いた。山名板も木に付けられている。三角点の所にはさきほど千手山などでみたお地蔵さんの絵の札も置かれていたが、ここはだいぶ前に訪れたのか、かなり古く、ほとんど破損しているようだった。

ここも陽だまりなので土の上に腰を下ろして少し休む。ここに来るのはもう18年ぶりくらいである。後で家で自分のページを確認したところ、あまり変わっていないようだ。人の多い高尾の近くにありながら、こんな静かなピークが残っているのが不思議なくらいである。

さて、下山にかかることにする。先に進んで下る。少し下るとわずかにヤブっぽい鞍部を通る。その先へ進むと左に踏み跡の尾根が分かれるが、枝があり、ここは右へ進む。登ると小ピークに出るが、プレートが付いていて前盆前と書かれていた。わざわざこんな小ピークに付けなくてもとちょっと思う。

先へ進んで下っていく。ちょっとヤブっぽくなってくる。途中、右に小尾根があり、そちらに進むのかなと思ったりしたが、ここは右ではなく直進で進むようだ。テープも直進の方に付けられていた。足元のヤブで道が少し見えにくいが、道は続いている。どんどん下っていくと、もうそろそろ下りつきそうだ。まだモミの大きな木が結構ある。急降下のあたりにも多かった。やがて最後の下りのあたりで、左にテープを見かけた。下には神社らしき建物があるようだ。テープ目掛けて踏み跡のない所を下ってみると、なんとか下って神社の前に降り立った。神明神社という神社のようだ。無事歩けたことをお祈りする。

石段を下って畑の中の道を直進から右に進むと登山口に出た。盆前山を示す古い道標があるが、文字もかすれていて、知らないと読めないだろう。写真を撮っていたらランナーさんが右の道から降りてきた。自分は先に進む。自分と同じに小津の方へ歩くように思ったが、盆前山に向かったのか自分を抜いていくような事はなかった。少し進むと小津のバス停がある。時刻表を見ると今でも平日のみ午前中と13時頃に一本だけバスがあるようだ。午後の帰りのバスはないのに午前中の行きのバスだけある、というのはかなり不思議だ。朝買い物へ行ってお昼には戻る、というような地元の人がいるのだろうか。

さて、恩方上宿まで歩くことにする。天気もよくのんびり歩く。途中、左手に神社があり、立ち寄った。近くのバス停は熊野宮前というバス停である。鳥居も熊野宮と書かれていたが、熊野神社らしい。お参りしておく。

のんびり歩いて高速道の下を通過し、さらに歩いた所で左に道路が分かれているが、そのまま直進気味に進む。あまり車も通らず、静かな通りをしばらく歩くと朝見た高齢者施設が右手にあり、さらに歩けば、文殊の越に着いた。もう少し歩けば通りに出て、横断歩道の赤信号で待つ。するとなんとバスが通っていく。ありゃ、行ってしまったか、と思ったら後ろの表示は「回送」だった。バス停に行く。時刻を見ると八王子駅行きのバスが一時間に二本あり、わずかに時刻を過ぎていたが、他に通り過ぎたバスはない。少し遅れてくるのだろうと少し待つとやはり遅れてきたバスに乗ることができた。少し料金が上がるが、八王子駅に出る。駅中の「やまたまや」で枯露柿が売られていたのでお土産として買い込み、帰宅した。
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