焼岳へ 山頂へ編
(焼岳へ向かう)
【 山 名 】焼岳
【 山 域 】北アルプス
【 日 時 】2025年6月28日(土)
【 天 候 】晴れ
【 ルート 】上高地バスターミナル5:30→クマ遭遇→6:05焼岳登山口→7:45焼岳小屋7:50→8:05旧中尾峠→9:05分岐→9:15焼岳北峰9:25→9:30分岐→10:30広場→11:25中ノ湯登山口→11:45中の湯温泉13:15→13:55中の湯バス停
☆登山口へ向かうとクマに遭遇
梅雨はどこへ行ったのか、温暖化のせいか6月末だというのにもう真夏である。こう暑いと高い山に行きたくなる。焼岳は上高地からも見えるし、一番印象的だったのは、霞沢岳から見た焼岳である。噴煙を上げているいかにも火山、去年、一時的にレベルが引き上げられて入山できなくなったが、今年は再びレベル1に引き下げられた。なので行けそうである。さらに珍しく上高地行きの夜行バスがキャンセルでもあったようで予約することができたのでこれで行こうと思った。

いつものようにバスタ新宿から乗り、上高地バスターミナルで下車する。焼岳に直接行くのであれば帝国ホテル前で下車した方が近いが、上高地バスターミナルからたいした距離でもないし、いつものように上高地の良い雰囲気と穂高連峰を眺めてから登ろうと思ったので終点まで乗った。上高地バスターミナルで下車すると都会の暑さが嘘のように寒いくらいである。バス中で気温16度と案内されていたが、やはり上高地の涼しさはちょっと違う感じである。登山届などを記入し、トイレに行っておく。普段だとおにぎりの朝食にしているが、バスでの移動を考えて、今日は菓子パンの朝食を取った。暑さを考えて水も念のため追加で入れておき、3Lくらい持つことになる。さすがにそこまでは飲まないとは思うが、これで準備はOKである。

まずは梓川に出るとやはり穂高連峰が眺められる。雪は少ないようだが、まだ沢筋にはそれなりには残っているようである。この時間は少し雲が多く、くもりに近い感じだが、今日は晴れの予報できっとかなり暑くなるであろう。川沿いの道を歩く。以前に夏に近くを歩いた時に見た水量よりも少し川の水量が多いのは、この時期はまだ雪解け水が含まれているからだろうか。しばらく歩いて左にトイレを見る。最後のトイレなので念のため立ち寄っておく。先に進むと田代橋、右に折れて橋を渡る。やはり川の水量があってなかなかである。随分前に友人と登った西穂高岳への登山口を見て、左に進む。ちょうどおじさんが一人、右から来て先を行く。
右に建物を見てそのあたりからは焼岳がちらりと見えたが、樹林が結構多いのでなかなか良い眺めの所がない。しばらく進んでいくとちらりと焼岳が見えるところがあったが今一つである。さらに進んでいくと急におじさんが戻って来る。クマがいる、というので見てみると、確かにクマがいる。そこそこの大きさ、こちらに歩いてきそうなので、ゆっくり後ずさりする。これ以上近づいたらどうしようかと思いながらしばらく後ずさりすると向こうも面倒くさくなったのか、急に右の草むらの中に入った。しめたと思い、ゆっくりと近づくとやはり草の中から出てきそうになかったので、速足で先へ進んだ。それを見たからか、おじさんも後から追いついてきた。後ろを振り返ったが、移動したようでもう出てくる気配はなかった。こんな登山道近くに出てくるとは思わなかった。やはり早朝はクマに遭いやすい時間帯なのである。去年の尾瀬での遭遇以来の接近遭遇だった。なんか最近、クマとの接近遭遇の間隔が短くなってないだろうか。

先へ行くと焼岳が見える。しかし、かなり高い。あそこまで登るのは大変そうだなと思いながら先へ進むと焼岳登山口であった。

☆焼岳へ
登山口から先へ進むと緩やかな道が続く。あまりきつくもなく、また気温も低く、ひんやりした感じ、長袖シャツのまま登っていく。途中、沢を何度か渡る。小さくても水量があり、やはり北アルプスらしい感じである。思ったほど湿気度も高くなく、涼しいので登りやすい。やはり上高地の朝ならでは、気分よく快調に登っていく。やがてまた沢を渡る。するとそこから先は斜度が上がった。大きな石なども多くなり、段差の大きい登りも続くようになる。それでもやはり涼しいので登りやすい。やはり雰囲気の良い針葉樹林の森の中を登っていく。

ときどき一、二段の小さな木段も付けられていて、斜度はそれなりにあるようだ。だいぶ登るとゴゼンタチバナがよく咲いていた。どんどん登っていくとやがて左に谷を見て、ロープの付いた細い所を登る。危険というほどのところではないが、ロープを掴んだりしながら登る。すると大きな焼岳がちらりと目の前に高く見えた。さらに進むと右に進んで登り、そこからわずかに下に下る。目の前には大きな焼岳が見える。さすがに直登ではなく、右に登るようである。暑さを我慢して登っていく。左にガレた谷が見えるところに出る。

後ろから来た人達に数人パスされる。もう一人、パスさせようと思ったら、休憩するみたいなので自分が先に進む。やがて日差しのある場所に出る。北アルプスなので少しは涼しいだろうと今回は長袖シャツにした。少し暑いが、低山ではないのでこれで良いだろう。以前ならば多少日焼けしても良いかと思っていたが、最近はあまり日焼けすると皮膚がんとかのリスクも高まるし、女性ほどではないけど、できれば日焼けしないように長袖シャツを着るようにしている。それに最近は暑さが厳しいし、以前よりも直射日光もきつい気がするのである。

やがて先に桟道が見えて、しばらく登って進むとアルミの桟道に出る。それを進むが、右側にロープが付けられているので、それを軽く掴んで登る。なかなか高度感のある桟道である。先に進むと今度は鉄はしご、垂直の古い鉄はしごを登る。さらに登るとアルミのハシゴ二連続、なかなかきつい登りである。二段目は垂直で、怖くはないが、息が上がる。さらに今度は鎖の付いた登り、たいしたことはないが、一枚岩はちょっと登りにくかった。左手から岩の凹みに足をかけて登った。さらに進むと目の前の焼岳が大きく見えた。すごい眺めである。やはり北アルプスだなと思う。

また暑い日差しを浴びながらしばらく登る。先にアルミのハシゴが見えてくる。しばらく登るとそこに達して垂直に近いアルミ梯子を登る。やっぱりきついね。

再び明るい所に出て、ひたすら登っていく。右手の方の峠に向かうようだ。何度も折れて登っているとさきほど自分をパスした人に追いついて自分が先に登る。それでも軽い荷物のようなのでそのうちにまたパスされるだろう。もう随分上の方まで来たようだ。イワカガミが咲いていた。色の薄いウラジロヨウラクもあった。さらに登っていく。日差しは暑いが、長袖シャツでガードしながら登っていく。途中、登っていた人に暑いですねと話をしながら登る。何度も曲がりながら登っていくとやっと峠らしき所に登りつく。そこからは緩やかな下りになって、日陰に入って涼しくなる。少し降りていくと焼岳小屋に着いた。

ベンチがあるので休んでいく。やはりひんやりして気持ちがよい。さすがにアルプスという感じである。しばらく休み、クールダウンできたので先に進むことにする。

進むと先に西穂などへの道が分かれて、左へ登る。やはり涼しいので登りやすい。風が爽やか、やっぱり良い感じである。しばらく登ると目の前には大きな焼岳、まだかなり登らないいけないなぁと思う。樹林の中にはマイヅルソウにツマトリソウ、この時期に咲いてしまうと8月には咲くお花がなくなっちゃうなとも思う。暑いがやはり良い天気、もうすっかり夏山である。しかし、今年はどこまで気温が上がるのだろうか。夏の水不足がちょっと心配でもある。さらに登ると展望台と思われる場所に登りつく。定点カメラが設置されている。そのあたりからは左に笠ヶ岳、正面には槍ヶ岳と穂高連峰を眺めることができた。近くから湯気が出ている。草についた露が日差しで温められたものかと思っていたら、近くにいた人がわいていますねというので、見るとそれは噴気孔である。噴気を上げていたもののようだ。

先へ進む。右手にちらりと雪を抱く山が見えたが、あれは笠ヶ岳だろうか。

あたりにはアザミとニガナがよく咲いている。随分たくさんのニガナが咲いていた。

中にはシロバナニガナも見ることができた。

ザレた登りにかかる。やはり登りはそれなりにきつい。

さすがに夜行の疲れも出て来たようだ。なんとなくふらつくことがある。左に噴気を上げている所があり、ガスが来るとやはり硫化水素臭い。ちょっと汚物のような匂いもしてあまり気分が良くない。

さらにザレた所を登っていると左右どうしようかなと思った所で、かなりザレた右を選んでしまった。危ないかなと思いながら登ると足元が滑り、バランスを失う。あっ、と思ったが、やはりふらついてバランスが取れず、そのまま転倒して転がり落ちた。落ちた所に右に岩があり、頭を少しぶつける。強打はしなかったが、右手の小指が痛む。すぐさま起き上がり、怪我の具合を確かめる。小指からは血が少し出ているのですぐさま持っていた絆創膏を取り出して付ける。問題は右の頭だ。触ってみると少し痛いが血は出ていないようだ。ハンドタオルを付けるとやはり少し痛い。汗を拭く。とりあえず強打した訳ではないので、このまま登れそうだ。水を飲んで落ち着く。自分はヘルメットなどは持っていないが、こうして転倒すると、やはりこういう山ではヘルメットは必要なのかなとちょっと思った。よく見ると左手の手のひらにも血豆や擦過傷を作っていて少し痛い。後で気づくのだが、右の脇腹あたりも打撲傷を作っていた。

気を取り直して再び登り始める。ザレた登りはまだまだ続くので十分に注意しながらゆっくり登る。やっぱり自分もそれなりに年を取った。いつまでこのような山登りが続けられるのかなとちょっと思う。下って来る人が多くなった。滑りやすそうな所は注意深く登り、左に登っていく。ここまで来るともう上高地ははるか遠い所である。あんな所から登ってきたのだなという気もする。噴煙を上げる噴気孔を見ながら登る。やっぱりちょっとふらつく。どうも硫化水素の火山ガスを若干吸ったことも影響しているのだろうか。角に出るとようやく上が近くなってきたが、まだ結構登らなくてはいけないようだ。イワカガミやかなり小さなアカモノがたくさん咲いていた。さらに登るとイワカガミだらけである。アカバナヒメイワカガミもあったが、やはり普通のイワカガミが多い。

それでも、これでもかとたくさん咲いているイワカガミのお花畑はさすがにすごかった。この山はイワカガミの山として記憶されそうである。田中澄江さんの本にあるかなと思ったが、焼岳は入っていないようだ。昔はこの山はやはり火山のため、登山禁止だったからであろう。たくさんのイワカガミを見ながら何度か折れ曲がって登るとやっと中ノ湯方面の道が分岐している所に登りついた。

ここから北峰まではあと少しであろう。中の湯方面からも結構な人が登っているのが見えた。北峰に向かう登りもそれなりにきつい。やはりザレた所もあり、注意してゆっくり登る。やっぱり噴気孔があり、ごうごうと音がしている。風向きがこちらではないのであまり影響はない。しばらく頑張るとたくさんの人が休んでいる山頂に着く。

やはり良い眺めである。今日は本当に天気が良い。笠ヶ岳、槍ヶ岳、穂高連峰、上高地、霞沢岳、このあたりの山を一望する。やっぱり良い山である。眺めを楽しんでから、岩に座って早い昼食にする。霞が多いのは最近の高温と水蒸気の多さのせいだろう。以前のようなクリアな景色は秋でないと見られないようである。温暖化で山も変わっていくようである。
続く。
(天下茶屋前からの富士山)





(キンポウゲ)



















(シロガネソウかな)
(カモメランも咲き残っていた)
(鳩ノ巣渓谷)















(トリアシショウマがもう咲いていた)

















(ニッコウキスゲ)























(残雪を踏んで奥の院へ)


























(新緑と残雪の山頂付近)



























(セッコク)











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