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瀧山へ

2025092727(山頂からの大きな蔵王山と蔵王温泉方面)

【 山 名 】瀧山
【 山 域 】蔵王の山
【 日 時 】2025年9月27日(土)
【 天 候 】晴れときどき曇り
【 ルート 】土坂地蔵尊前バス停11:20→11:50瀧山登山口→12:10うがい場→13:20瀧山13:30→13:50コエド越え→14:30蔵王温泉

☆瀧山へ

 山形の山に行くことにする。今回は瀧山へ登ってみたい。調べると比較的簡単に登れるのは蔵王温泉からだが、周回コースはちょっと短すぎる気がした。それにせっかく蔵王温泉に近い所へ行くので、久しぶりに蔵王温泉でも入浴したい。なのでできれば姥神コースを登ってみたいと思ったが、土坂地蔵尊前バス停を通るバスは午前中の便は少なく時間が遅い。歩き出しが11時半前になるので、山に行くにはちょっと遅すぎる気もしたが、多少遅くなっても蔵王温泉からのバスは遅い時間まである。天気さえ良ければなんとかなるだろうかと行ってみることにした。

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 朝一番の山形へ行く新幹線に乗ったので、かなり早く山形駅に着いた。天気は晴れていて良いようだ。これなら少し遅い時間でも問題ないだろうと安心する。喫茶店に行ってしばらく時間を潰し、バス時間近くなってバス停に行く。ようやく野草園行きのバスがやってきたが、乗ったのは数人、もちろん山に行くような人など皆無だった。途中で降りていく人も多く、最後は自分以外は二、三人くらいしか乗っていなかったようである。途中でだいぶ雲がかかり、黒い雲もかかっている所を通過する。もしかして雨に降られるのだろうか。バスはこんな所をバスが通るのかと思うような細い道をひたすら登っていく。随分登った所でようやく少し広い道に出る。そこからもまだまだバスは登っていく。すでに遠くに山形市街が見えるくらいの高さだった。再び晴れの世界に戻ったようで、明るい青空でちょっとほっとする。さらにしばらく乗った土坂地蔵尊前バス停で降りるのももちろん自分一人だった。

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 バス停から少し戻るように歩き、右の道に入る。先にはお蕎麦屋さんがあるようで看板が出ていた。すぐに道が分かれ、右の細い道を登る。左に小さなお堂を見る。児童公園にもなっているようで遊具などが置かれていた。先に進むとさきほどの道に出て、右に登っていく。車が時折通るが、数は少ないようだ。曲がりながら登っていくとお蕎麦屋さんがある。さらに進むと再び別なお蕎麦屋さんがある。やっているのかどうかは分からなかったし、下山時ならば立ち寄れるのだろうが、この時間では立ち寄る余裕はない。素通りして先へ登っていく。コーヒーの看板もあって、そこは小さな喫茶店のようだ。さらに進んでいくと山に入る感じになり、民家などもなくなった。しばらく進むと左に広い場所が見える。先に見える山が瀧山だろうか。もう少し進むと瀧山登山口だった。左に道が分かれているが、こちらに降りてくることもないし、右にうがい場という水場があるので、そちら経由の簡単な道を取ることにする。

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 右に進むと扉が開いていて、その先が駐車場になっている。車を止められるのは5時までで門が閉まると書かれていた。今日は止まっている車はなかった。道を進んでいく。しばらく進むとあたりは広い土地になっていて、牛が草を食べていた。西蔵王放牧場と地図に書かれていた。そんな牧歌的な雰囲気の中を左に進んで登っていく。

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 やがて特に道標はないが、木に「登山者の皆様へ」と書かれた注意書きが付けられていて、左奥に道標が見える。そこが登山口のようだ。左に進むとすぐにうがい場がある。

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 わずかに水が流れていたものの、顔を洗うほどにも流れていないようだ。普段からあまり水量は多くないのかもしれない。右に大滝コースの入口があるが通行止でロープが付けられていた。持ってきた水を飲んで登り始める。放牧場を左に見て樹林の中を登る。

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 しばらく登ると右に曲がり、さらにしばらく登っていく。鈴の音が聞こえて、登ると一人分岐で立ち止まっていた。

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 挨拶を交わして先に登る。そのあたりから斜度が上がって、少しきつくなる。土がむき出しの所が多く、今日は大丈夫だったが、雨の後などは登りにくそうだ。樹林の中を淡々と登っていく。

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 先日の武甲山行のおかげかどうか、登りの体力がついたようでぐんぐんと登っていける。体調もよく、今日はいい感じである。緑の樹林の中をひたすら登っていくとやっと少し前が開けたが、先が随分高い。

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 やっぱり登りがきつそうだなと思う。しばらく進むと岩っぽい登りになって、鉄杭の打ちこまれた岩場の登りなどが出てくる。杭を掴んで登れば難しくはないが、なかなかである。降りて来た人に二人ほど会ったが、先は誰もいませんよということだった。この時間ならそうだろうと思う。その先もロープの付いた急登などが続く。足元が少し悪い所も多かったが、登る分にはロープを掴んで登れば問題なく登っていけた。

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 後でガイドをみるとおそらくロープ場が終わったあたりに姥神地蔵があるはずだったが、見落としたようで残念である。それだけ登りに集中していたのかもしれない。まだまだ急登は続くが、さすがに高度を上げたせいかわずかに涼しくなってきた。少し雲が増えてちょいとうす暗くなる。それでも雨が来るほどではなさそうである。右手に進んでさらに登る。すると道標の付いている所に出た。大滝コースとの分岐である。

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 時計を見るとまだ13時である。これには吃驚した。ここから山頂までは30分くらいで登れるはず、予定では山頂に2時半頃のはずだったが、かなり余裕ができそうだ。再び登り始めるが、まだそれなりに斜度のある登りである。しかし、さすがにもう随分高い所を歩いている感じになってきた。風が吹いてくるとちょっと寒い。半袖シャツで登っていたが、途中で冷えたので長袖シャツを着込んだ。登っていくとやがて左が開けた。すると山形市街や平野を一望できる。

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 上には雲がいるが、下は天気が良いようだ。そろそろ山頂が近い。途中にはウメバチソウが咲いていた。雲が動いて再び日差しが出ると暑くなる。それでももう少し登っていくと人の声が聞こえて、山頂と思われる道標の所に着いた。

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 お二人が休まれていた。どちらからですかと聞かれたので、土坂とかの方からですというと姥神コースですねということだった。すぐに下っていったようである。自分は座り込んで遅い昼食にした。近くにはリンドウが咲いていた。

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 雲が来ると風吹いて寒くなるが、雲が動いて晴れると風がない。晴れて風があると良いのだが、なかなかうまくはいかないようである。

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 山頂のお堂は瀧山神社のようである。良い山に登れたことを感謝してお祈りした。

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 二等三角点に挨拶してコエド越に向かう。右に蔵王山が一望できる。やはり大きな山である。右下に見えるのが蔵王温泉などであろう。わずかに先に斎藤茂吉の歌碑がある。木造でだいぶ傷んでいるが、まだ文字は読める状態だった。

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 先へ行く。ごくわずかだが葉が色づいているように感じる。さすがにこの暑かった一年だが、やっと秋が近づいているのであろう。

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 少し急な所もあるが下っていく。やがて登り返しになる。しばらく登り返すと小ピークらしい所で、そのまま先に道が続いているが、これは前滝コースである。木製の道標には特に書かれていなかったが、右に裏返しになっている新しい道標があり、回り込むと下山禁止と書かれていた。

 コエド越に向かって下りになるが、少し枯れ草が多い道になっている。もっと歩かれているかと思ったが、思ったよりも歩く人は少ないようだ。やはり車で来て、姥神コースを往復する人の方が多いのかもしれない。樹林などがないので、日差しがあると照らされそうな道である。暑いから夏場は敬遠されてあまり歩かないということもあるのかもしれない。何度も曲がりながら下っていく。

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 途中にはウメバチソウが固まって咲いていた。しばらく下っていくと左に道が分かれている。壊れたのか、下に置かれた道標に宝沢と書かれていた。わずかに先に行くとそこにコエド越えの道標があり、右に蔵王温泉への道があるのでそちらに入る。

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 やはりこちらもそんなには歩く人が多くはないようだ。それでも道は続いていて特に問題はない。道を追って曲がりながら下っていくとやがて少し道が悪くなっていて段差が大きく、降りるのに一苦労の所があった。すぐ下が沢になっている。沢の中を下るようだ。水の量は多くなかったが、少し下ると水量が増える。

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 足を置く場所に注意して下ると右にテープが付いていて道の続きがあった。普通の時なら迷う所ではないが、雪などがある時は見落とす可能性がなくはないなと思う。右の道はへつる感じの道でしばらくの間少し歩きにくかった。それでも先へ行くと普通の下り道になって安心する。しばらく下っていくと林相が変わる。倒木があったりするがたいしたことはなく、緩やかに下っていく。

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 やがて水音が聞こえてきて堰堤が見えてくる。どんどん降りていくと先にもうホテルのような建物が見えて、明るい所に出た。堰堤を見ながら右手を進むと、やがて階段になり、それを降りていくとあっけなく、道に出た。少し歩くとそこはゲレンデのようだ。

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 道をもう少し進んでから左に下る。さきほど山頂にいたお二人と思われる人が下の駐車場にいるのが見えた。ヤブの手前で左に折れて石ころの多いゲレンデの中の道を下ると駐車場の近くに降り立つ。右に進んで駐車場を見ながら下る。そのまま降りていくと上の台に着く。宿などがならぶが営業しているお店は夏場のせいか少ないようだ。先に進んで温泉街に向かう。適当に道を下っていくと上湯共同浴場に着いた。自分はぬるめの方が好きなので、ここで入浴する。久しぶりの蔵王温泉のお湯で満喫して下っていく。特に時間は気にしていなかったが、蔵王温泉バスターミナルに着くと5分で3時台のバスが発車する時間。ゆっくり入浴もして予定外に早い時間のバスに乗れたので有り難かった。この日は山形駅でホテルに泊まる。早めに降りられたので、夕方から一杯やって山形蕎麦を食べて一日を終えた。

 

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コメント

山形へ行く度に瀧山気になるんですが、遠目で見ても結構とんがってますよね。
やはりなかなかきつそうなお山ですね、
それを日帰りで歩くなんてさすがリブルさんです。

蔵王温泉の共同浴場も大好きですが、貴重品の取扱が難しくてゆっくり入っていられない私です。
(お財布だけはジプロックに入れて中に持ち込んでいます)


cyu2さん、

思ったほどではなかったですよ。まさかバス停から2時間で登れるとは思ってもいませんでしたが。コースタイムは3時間くらいですね。

土坂の方からではもちろんそれなりの登りになるので、本文に記載したように蔵王温泉の方から登れば、普通のハイキングコースだと思います。自分が歩かなかった瀧山ゲレンデから直接瀧山に登るコースはちょっと登りがきつそうですが、スカイケーブルの方からなら、距離は長いですけど、緩やかなのではないかなと想像しています。眺めも良いので、良い山ですよ。さすがに夏場は厳しいと思うので、春か秋が良いと思います。

コインロッカーとかあればよいですけど、ない所はちょっと心配ですよね。こちらのお湯は、女性用は分かりませんが、男湯は浴場から脱衣所が見える作りでした。なので、ザックを置いてあるのが見えるので、一応、注意はしていましたが、さすがにそんな変な動きをするような輩はこのときはいませんでした。

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    写真ではなくイラストであるところがとても楽しい。600ページあるので読むのは大変ですが、のんびりとした雰囲気の漂う記載がまたほのぼのとさせてくれます。 御本人もあとがきで記載していますが、関東付近が主になっているので知っている山も多いけれど、それもまた以前に登った山は思い出しながら読めるのが楽しいです。

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    自分はもう何度も読んだ文章ですが、やはり何度読んでも尾崎氏の文章は心打たれるものがあります。