蝶ヶ岳から常念岳へ 蝶ヶ岳へ編
(チングルマとアオノツガザクラ)
常念岳から三股に下るルートは登山道ではありますが、岩稜もあり、標高差もあり、多少リスクのある道です。登りは当然ながらかなりの体力を必要とします。いずれにしても事前調査が大切です。
【 山 名 】長塀山、蝶ヶ岳、蝶槍、常念岳、前常念岳
【 山 域 】北アルプス
【 日 時 】2026年7月18日(土)~20日(月)祝
【 天 候 】18日 朝のうち晴れのちくもり一時雨
19日 晴れときどきくもり
20日 晴れときどきくもり
【 ルート 】18日 上高地バスターミナル7:35→8:15明神→9:00徳沢→12:40長塀山→13:40蝶ヶ岳→13:45蝶ヶ岳ヒュッテ(テント泊)
19日 蝶ヶ岳ヒュッテ5:30→6:10蝶槍→7:152592m→9:15常念岳9:30→10:30常念小屋(テント泊)
20日 常念小屋5:10→6:20常念岳6:25→6:35前常念岳分岐→7:15前常念岳→7:20石室→8:35 2207m→10:20三股登山口10:25→10:40駐車場
☆臨時特急アルプス号で松本、上高地へ
三連休はやはりアルプス縦走に行きたくなった。ちょっと天気予報が微妙で雨に降られる可能性も高かったが、やはり行きたい。常念岳をこよなく愛した山岳写真家の田淵行男氏。生涯に206回も常念岳に登頂したようである。そんな常念岳には自分は一度きり、約20年前に燕山荘からテント装備で9時間かけて蝶ヶ岳まで縦走して、若気のいたり、長塀尾根を徳沢まで2時間でかけ下った。常念岳の登りがきつかったことを思い出す。下りはきついがそれほどには感じなかった。通常の行程としても常念岳から蝶ヶ岳に向かう方が普通である。今回はあえてその逆コースとした。常念岳の登りがちょっと厳しいコースとなる。ただ蝶ヶ岳から常念小屋に泊まりならば6時間くらいの行程だから、それほどではない。ついでに前常念岳から三股に下るルートを取ってみることにする。常念岳から三股に下るルートは岩稜を含むコースの上に1500m以上の下りがあり、一般向きとは言えないコースである。登りは相当な体力のいるコースで自分などにはとても無理があるコースに思える。やはり下りで行ってみようと思う。三股からは夏から秋のみバスが運行されるようになっている。小さなワゴンタイプで12人くらいしか乗れないバスで事前予約制である。
今年は特急アルプス号が臨時に運行されることになった。昔はよく普通夜行や急行アルプスに乗って出かけたものだが、なくなって久しい。連休前だけというわずかな期間の運転である。しっかり予約しておいた。上高地へのバスも予約しようと思ったら7時のバスは満席だった。しかし、調べたら、この臨時のアルプス号があるおかげか、それに合わせて新島々行きの臨時の列車も運行され、また臨時の上高地行きのバスも接続しているので、これを予約しておいた。三股からのバスも予約しようとすると11時半のバスはすでに満席、とは言え、その時間に降りられる自信はなかった。登山地図のコースタイムは6時間、6時に出発すると12時頃の到着だから、乗れるかどうか微妙である。ということで13時半のバスを予約することにした。こちらはその時はまだ空きがあった。
(新宿発23:58 白馬行き臨時特急アルプスに乗車)
予定通り、新宿駅から乗車する。来た車両は通常のあずさ用の車両ではなく、伊豆方面で使われる車両なのか、伊豆方面の案内を示すパンフレットが座席に入れられたままだった。天気予報があまりよくないせいか、少し空いている席があるようだった。昔の急行アルプスは減光はしてくれてもあまり暗くはならなかったが、この列車は減光すると結構暗くなった。お陰で多少は寝ることができた。八王子を出ると次の停車駅は松本まで止まらない。塩尻駅付近を通過している時は窓ガラスに雨が当たっていて、こんな中で登るのかと暗い気分になったが、松本に近づくと雨は降っていなかった。松本駅で下車し、一旦改札を出て、松本電鉄の切符を買う。ホームでしばらく待って臨時の新島々行きに乗り込む。まだ空席が多少はある感じだった。新島々駅ですぐにバスに乗る。こちらも座席はまだ空きがあった。沢渡などにはかなりの人が待っていて、補助席まで埋まって上高地に向かった。
(バスターミナルから歩き出す)
☆長塀尾根を蝶ヶ岳へ
上高地でバスを降りるとやはり少し涼しい。天気も悪くないようだ。思ったほどには人がいないのは、すでに夜行バスなどは到着した後だからだろうか。トイレなどに行って支度を済ませて、出発する。やはり少しザックが重いが、以前に比べれば多少はマシな感じがする。水は2.5L、途中に水場がないが、小屋で買えるだろう。しばらく歩くと河童橋、穂高は湿気が多いせいか少し白っぽい感じだった。

右側にお店があり、行列が出来て随分長い列になっていた。明神に向かって淡々と歩く。外国人観光客も含めて歩いている人が多い。たくさんの人をパスしながら進んでいく。やはり湿気があり、半袖シャツで歩いてちょうどよかった。歩いていくと明神に着く。左に見える明神岳はやはり威圧感があった。少し休んで、先へ行く。

徳沢までの道はやはりハイカーがたくさん歩いていた。グループで歩いている若い人達も多い。
(タテヤマウツボグサかな)
随分パスしながら歩いて、徳沢に着く。熱中症予防のためか、ホースが設置され、霧のように水が出ていて撒かれていた。休憩している人達も多い。長塀尾根の登山口の近くでザックを下ろして少し休む。最終入域時間11:00の表示がある。やはり長い尾根でそのぐらいでないと標準コースタイム5時間弱だから、夕方に着かないからであろう。降りてくる人もいれば、登っていく人もいる時間だった。
(徳沢の長塀尾根登山口)
さて、登り始める。やはりのっけからきつい登り、足にくる登りが続く。ただ、樹林帯のおかげで日差しもあまり入らず、たまに風があるのが有り難い。それでもかなりの汗をかく。しばらく登って何組かパスして登る。木段などもある登りで延々と左右に曲がりながらの登りが続く。たまに早い人が自分をパスしていく。登っていくと途中で休んでいる人達をパスする。自分も休もうかとも思ったが、さらに登る。わずかに斜度が緩み、少し進んで樹相が少し変わる。再びそれなりの登りが続く。ほとんど一人の状態となって前を歩く人も後ろから来る人もいない状態で自分のペースで落ち着いて登れるようになった。

ひたすら登った途中で少しザックを置いて休憩。水を飲んでさらに先に登っていく。だいぶ登った感があるが、まだまだ先は長い。少し緩やかに進む所がある。すると降りてくる人達にときどき会う。マイズルソウが足元によく咲いている。しばらく登るとまた人に会わなくなる。ようやく蝶ヶ岳3Km、徳沢3Kmの表示板を見る。

針葉樹林の雰囲気が良い道が続く。再び少し急になり、また途中で休みを入れながら登る。延々と長い登りは続き、やっと少し緩んだかなと思いながら進むと久しぶりに道標を見る。

長塀山付近と書かれていたが、実際の長塀山はもう少し先である。すでにお昼過ぎ、お腹が空いたのでもってきたパンを食べた。軽い荷物を持つ人達が抜いていった。

先へ進む。やはり多少は斜度が緩んだ感じ、それでもそれなりには登らされる。やがて人の声が聞こえると登り着いた所が長塀山であった。単に通過地点という感じの山頂であるが、蝶ヶ岳まで1.8Kmと道標に書かれていた。だいぶ高齢の人達が休んでいて先に出発したが、少し下りになってパスする。
(久しぶりのキヌガサソウ)
しばらく下ってから登り返し、進んでいくと池に出る。横にはコバイケイソウが咲いていた。

少し進むとハクサンフウロ、シナノキンバイなどのお花が咲いていた。

さらに先に進むと草地の多い道となる。そろそろ上が近づいてきた感じ、まだそれでも登らされる。

ハクサンチドリや咲き残りのイワカガミ、ツマトリソウなどを見て進むとやっと広い所に出た。道が左右に分かれていて、先で合流しているのが見えるが、左がお花畑なので左の道を進んだ。
(ハクサンイチゲの大群落)
するとたくさんのハクサンイチゲ、あまり花は大きくはないが、たくさん咲いていて良いお花畑だった。
(タカネヤハズハハコ)
お花が咲いて時間の経った感じのチングルマ、タカネヤハズハハコ、アオノツガザクラなども見る。そこから先に行くともう稜線はすぐそこ、少し登ってトラバース気味に進めば、ハクサンシャクナゲが咲いている。

左手には蝶ヶ岳ヒュッテが見えた。

先に進むと蝶ヶ岳の分岐、右に折れてわずかに登ると蝶ヶ岳である。すでにガスっていて眺めはわずか、小屋の先が見えたくらいだった。

小屋まではいかず、手前から右に降りてテント場に直接行く。するともう平な場所はほとんど押さえられていて、斜めっているような所しか残っていなかった。奥の方まで行ってみたが、やはり同じ、石の上に張るよりはマシと斜めっている所にテントを張った。フライシートを掛けた所で急に雨が降り出した。慌てて雨具の上だけ取り出して着込み、フライシートとテントのロープをしっかりと固定する。他の人が傘をさしているのを見て、そういえば自分も持っていたと傘をさして小屋に受付に行く。代金は2千円で、水は1L200円である。まあ致し方ない所、2L水を買った。テントに戻ると雨が少し弱くなったが、しばらくすると再び降り出し、しばらく降り続いた。2時間弱降り続いただろうか、5時頃になると雨は上がったが、周りは濃いガスで何も見えない状態である。
(この天気でもテント場は一杯)
食事を作ろうとガスだけ外に出して煮焚きする。雨が止んでくれただけでも有り難い。食事を終えれば、さすがに夜行の疲れが出て来た。明日は良い天気になるだろうか。事前の天気予報ではくもりときどき晴れである。さっさと寝袋に入るとすぐに寝てしまった。気が付くと暗くなっていた。すると上半身が寒さを感じた。持ってきた薄手のダウンジャケットを着込むと少し暑めだったが、それでもぐっすりと眠ってしまった。しかし、足元が下で斜めっている場所のため、マットごとずり下がってしまい、何度も目が覚めてそのたびにずり上がらなければならなかった。
続く。
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病気をしてから急な坂など登れなくなりました。
高尾山でもひいひい言っています。
懐かしい花がいっぱい出てきてうれしいです。
投稿: 西やん | 2026年7月22日 (水) 21時35分
西やんさん、
やはり高山植物は毎年見ているお花でも良いものですね。
チングルマは最近は温暖化のせいで咲くのが早く、自分が高山に登る頃には終わっていて果穂ばかり見ることが多いので、やはり咲いているお花に会えると嬉しいです。
投稿: リブル | 2026年7月23日 (木) 19時45分