蝶ヶ岳から常念岳へ 前常念岳、三股へ編
(常念小屋テント場からの槍ヶ岳)
☆常念岳、前常念岳から三股へ
やはり近くのテントの人は3時にアラームが鳴る。自分は4時前に起きる。今日も良い天気のようだ。昨日は見えなかった槍ヶ岳もしっかりと見えていた。朝食を食べてテントを畳む。せっかく昼間に乾いたフライは結露でやっぱりぴしょ濡れ。これはまあ仕方ない。テントを畳んで、トイレに行くと今日もすぐに入れて助かった。普段よりも早くテントを畳めたので早く出発する。
(快晴の登り)
まずは道標の所に行って、そこから常念岳に向かう。今は雲一つない快晴だ。上の方に登っている人を見かける。今日も暑くなりそうなので日差し除けの長袖シャツ一枚である。風もなく、寒くもない。日射しの中を登るとやはり暑い。食材はほぼ食べつくしてパンがいくつか残っているだけなのだが、結露で濡れたテントが重いので、あまりザックが軽いという感じがしない。登っていくと先を歩いている人に追いつく。すると立ち止まっている人が数人いる。雷鳥がいるようだ。そこまでいくとやはり雷鳥の親子、親鳥が二羽の子鳥を連れていた。自分が雷鳥に会うと雨の確率が高いが、今は好天、果たしてどうなるだろうか。それにしても最近アルプス山行で雷鳥に会う確率が高くなった気がする。保護のおかげで各アルプスで増えているのだろうか。
(トリミングの雷鳥、お尻だけじゃん(苦笑))
一番きつい所を過ぎてさらに登ると上に道標が見えて、前常念岳の分岐、さらにしばらく登れば、やはりそれなりに人のいる常念岳の山頂に着く。
(昨日登った尾根と蝶ヶ岳方面)
それにしても素晴らしい眺めである。
(槍ヶ岳から穂高)
穂高、槍ヶ岳などもほとんど雲もなく見えている。
(常念乗越、大天井岳方面)
右手は大天井岳が大きい。やはり良い山である。
(記憶に残したい景色)
わずかに戻った所で水を飲み、さて、下りにかかる。
(前常念岳への稜線)
分岐まではすぐである。途中からはこれから向かう前常念岳への稜線が見えた。
(三股分岐)
分岐から右に前常念岳に向かう。少し進むとすぐに岩場に出る。直進と左に巻いている踏み跡があり、巻いている左の踏み跡に入ったが、やはりこれは間違い、すぐに行き詰まり、右の岩を登って上に出ると、やはり岩稜が続いていた。しばらく岩稜を歩く。岩の上を進むので道なのかどうか分かりにくい所も多々ある。左に岩場が続いていてそちらに降りるのか直進なのか少し迷ったが、直進してみるとやはりこちらが正解、その先へ道らしきものが続いていた。たまにペンキ印も見かけてそれを追う。まだ時間も早く、空気は爽やか、とても歩きやすい。しかし、ガスがそろそろ左から上がり始めていた。日射しが遮られると多少歩きやすくなる。
(子雷鳥:トリミング)
歩いていたら、また雷鳥の親子、やはり三羽の子鳥を連れて歩いていた。
(雷鳥の親鳥)
しばらく下ってから少し大きく下る。振り返るともう常念岳が大きく高い。

山頂に人がいるのが見えた。
(チングルマの果穂)
さらに歩いていくと道標が立っている。前常念岳と常念岳を示していた。
(振り返る岩稜)
先へ進むとやはり岩稜、すると3人ほどやってきた。下からですかと聞くとそうですということだった。まだ7時過ぎである。登山地図のコースタイムは下から7時間で常念岳だが、4時前に出発したとしても3時間弱、すごい速さだなと思う。まあそういう人達でないとこんなコースを登ろうとは思わないよね。そこから先へ進むと時折、人に会うようになった。強い人達はホントに多いね。岩場を進んでいくと小さなピークを越えてさらにもう一つ先のピークに向かう。

ケルンの置かれた所からさらに進むとやっと前常念岳であった。
(ケルンの小ピークが邪魔するので常念岳は見えず)
意外に低いので、常念岳からは見えないようで、振り返るとケルンの置かれた小ピークが見えるだけだった。
(石室の避難小屋)
先に進むとこれまたかなりの岩の下り、すぐ下に屋根が見えるのだが、大きな岩をペンキ印を辿る。しかし、段差が大きく、右から左にと岩を掴み、岩に座って足を延ばして降りたりして、ようやく小屋のすぐ近くに降りる。ザックを置いてカメラだけ持って見に行く。赤いペンキで塗られた小屋の扉を開けると、石が積み重なって作られた壁になっていた。やはり石室らしい作りである。
戻って水を飲んで下りにかかる。しかし、ここが一番の難所、かなり大きな岩が積み重なり、その岩に付けられたわずかな足場を頼りに下る。ここは本当にペンキ印にお世話になる。段差が大きく、高度感もあり、もしここで足を滑らせたりしたら、転落してどこまでも落ちていくだろう。リスクのある場所である。もちろん鎖などはなく、自分の手と足をフル活用して下る。わずかに下ると女性二人組が登ってきていた。ちょうど立ち止まってくれた所はペンキ印からは離れた場所だったので自分的には有り難く、下のペンキ印の付けられた岩の方に降りる。ここも岩に座るような感じにして、足を延ばして下る。そこから先もまだまだ岩場の急降下は続く。気を抜かないように気を付けながら左に右にと岩場を下っていく。ふと右を見ると相当な急斜面になっている。それでも踏み跡とペンキ印はうまく続いているので足元に気を付けながらぐんぐん下っていく。やはり登って来る人に会う。途中までは数えていたが、すでに15人くらい会ったようだ。ひたすら岩場を下ると休んでいる人がいる所に出る。そこで自分も一本立てることにして、ザックを下した。見るとその先は樹林帯に入りそうだ。岩場の下りはまだ続くが、もうそろそろ終わりが近くなってきたようである。ペットボトルの水を一本飲み干した。ボトルから詰め替える。グミキャンディーを口に入れて再び下り始める。
(樹林帯が近い)
そこからは斜度が少し緩んだ感じ、それでもまだ岩の多い下りは続く。すると途中で×印があり、そこからは登り返さないといけないようだ。ずっと下りが続いた後の登り返しは厳しい。ザックが重く感じながら岩を登り返す。すぐに終わったが、大きな岩の梯子の下りとなった。そこからは普通の山道に近くなった。まだ少し石が多いが、しばらく下っていくと樹林帯に入る。ようやく岩場は終わりで少しホッとするものの、急な下りが続くはずなので気を抜く訳にはいかないと思う。あたりはガスっていてあまり暑くはない。しばらく下った所で小さなテントが張れそうなわずかなスペースのある所があったので、そこで立ち止まって休憩する。この先は樹林の下りが続いて日射しが遮られるし、どんどん暑くなるはずなので、長袖シャツより半袖シャツの方が快適なはずだ。着替えることにした。

再び下り始める。樹林帯の中の道をひたすら下る。それなりの下りが続く。木の根を踏んで降りたりするところも多い。まだまだ登ってくる人に会う。ひたすら道を追って下っていく。だいぶ下ると日差しが復活したりした。樹林が少なくなり、長袖シャツに戻すか迷ったが、そのまま進むとまた樹林の中に入った。少し道が緩やかになった所があり、わずかに登り返したりするところもあるが、基本的には下りが続く。淡々と下っていくと何やら資材の置かれた所に出る。どうやらこのあたりが2207m点らしい。また少し急な下りになる。

水を飲む。また一本飲みほしたので、ボトルから詰め替える。これで残りが少なくなったと思ったところでボトルを落としかけてしまい、少し貴重な水がこぼれてしまった。三股登山口で水は得られるはずだからなんとかなるか。先に下ると深い樹林の中でしばらく緩やかに進む。人に会いながら下っていくと休んでいる人を見かけて気に標識のようなものが付いていたが、書いてあるものは読めなかった。そこからは右に下ると再び急降下が始まる。木段の下りなども出てくる。左に右にと進んで曲がりながら下っていく。やはりひたすらきつい下りが続く。まだまだ登って来る人に会う。遠くの山を見るとかなり下った感じであるが、まだ下は遠い。延々と下りは続く。下の方に行くと日差しが当たるようになってきた。だいぶ下った頃、大きな犬を連れて登っていく単独の女性に会った。あの大きな犬があの岩場を登れるのだろうか。いろんな人がいるものである。沢音が聞こえて左に進むようになるともうだいぶ降りたようだ。それでもまだ折り返しは続き、帽子を取り出して、日当たりのある所はかぶるようにした。やっと左へ下るようになって急降下も少し緩んだ。さらに下ると久しぶりに道標のある場所に出て、右に迂回路と書かれている。増水した時の迂回路であろう。でもあまり使われている形跡はなかった。

三股登山口まであと少し、また水を飲んで出発する。少しの間は緩やかだったが、やっぱり先へ行くと細い道に変わってそれなりの斜度のある急な下りとなる。
(ツルアリドオシ)
どんどん下っていくと沢音がやはり近くなる。すると後ろから鈴を鳴らしながら早い人がやってきた。とても自分には追いつけないすごいスピードで下っていった。天狗のような足を持つ人だった。自分はゆっくりと下っていく。細い道を左右に曲がりながら下ると下に沢が見えた。道が細いので気を付けながら下るとやっと三股登山口に下りついた。左には橋があり、右には蝶ヶ岳への道が続いていた。

橋を渡ると登山口、連休のせいか、小さなテントを張ってコーラを売っている人がいた。250mlと350mlがあったので、350mlを250円で買って飲んだ。氷で冷やしているので冷たくて美味しかった。

バスはもう少し先の駐車場からである。林道を下っていく。日射しが暑い。途中で長袖シャツを上から着た。しばらく歩くと駐車場、すでにバスがいた。これは11時半のバス、時計を見るとまだ11時前、ちょっと降りるのが早すぎたようだ。13時半のバスだと2時間半待ちである。樹林の日影の所に座り込む。他の人達がバスの運転手さんと話をしていて、テントを乾かすとあっという間に乾くよと言っていたので、自分も濡れたテントやフライを取り出して乾かしたら、確かに乾いた。そんな事をしてもなかなか時間は過ぎない。待ちくたびれた頃、13時頃にバスがやってきた。運転手さんが下は暑いよと言う。

冷房の効いた車内に乗せてくれたのは良いのだが、大きなザックを膝の上に抱えたままで乗っているので、結構きつかった。満員になって定刻になり発車する。駐車場で半分くらいが降りた。温泉でも一人降りた。自分も降りたいが、駅まで遠く、またタクシー利用などになるので降りるのは難しかった。

穂高駅で降りるとホントに厳しい暑さ。かんかん照りで日向にいると溶けそうだった。しかし列車はいったばかり、次の列車まで一時間近く待ちとなった。
(正面の遠くにほんのわずかに見えているのが常念岳)
駅から見る常念岳。雲がかかっていたが、シルエットを見ることができた。ようやく来た列車は座席はほぼ埋まっていて松本駅まで立って乗る。松本から中央線で上諏訪で下車していつもの片倉館で入浴する。あずさはもちろん予約できなかったので、甲府からのかいじ号を予約して甲府駅へ。かなり待ちとなった。満員のかいじ号でようやく弁当を食べて一杯やり、帰宅した。
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長丁場の山行、お疲れさまでした。
私はもう行くこともないと思って記録を読みながら行ったつもりになっていました。
いろんな花が見られてよかったですね。
花の様子も詳しくて楽しく読ませてもらいました。
投稿: 西やん | 2026年7月25日 (土) 21時26分
テント装備で常念岳はきついのにさすがリブルさん、しかも前常念~三股はキビシイと聞いているので自分には無理と計画したこともなかったですがお疲れさまでした。
三連休は天気が良くなくてキャンセルしたとかいう人たちも多かったみたいですが、
このエリアは天気もよくて良かったですね。
今は一ノ沢登山口はまだ使えないのでしょうか?
バスが出来たとは聞いたのですがほぼ土日祝だけですし、三股登山口だと自分には歩けないし
久しぶりにパノラマ銀座歩きたかったのですが再考しなければ。
そうそう、穂高駅周辺は温泉に入りたくても一旦降りてしまうと駅までが不便なのがね~
ほりでーゆは遠すぎるし、しゃくなげの湯は入ったことありますがその後周遊バスで穂高駅まで行ったような気が?
松本駅から在来線だとちょっと長くて辛いですが、中央本線はあずさが取れなくてもどうにか帰れるのが少し安心です・笑
新潟方面や東北方面だとその日のうちに帰れないですもんね・・・
投稿: cyu2 | 2026年7月26日 (日) 16時22分
西やんさん、
常念岳、普通の人であれば、どこから行ってもそれなりに登らされますね。
果たして自分ももう一度行くことがあるか分かりませんが、
やはり良い山だと思いました。百名山になるのも分かりますね。
投稿: リブル | 2026年7月26日 (日) 18時46分
cyu2さん、こんにちは。
確かに常念岳から三股へのルートは厳しかったです。
久しぶりに高度感バリバリ楽しめましたよ。でも、ホントに厳しいのは避難小屋直下の岩場の一か所。他は体力と注意力さえあればなんとかなりますね。
一の沢、林道が工事中らしく、余計に40分くらい歩かないといけないみたいですね。
いずれにしてもタクシー利用になると思うので、なかなか行けませんが。
でも三股までのタクシーよりは近そうですね。三股へのバス、金曜日は行き、月曜日は帰りがありますが、週の中日では利用は無理ですね。
情報ありがとうございます。しゃくなげの湯、周遊バスとか中房温泉行きのバスが使えるのですね。もう一度行くことがあるか分かりませんが、もし行くことがあったら、入浴してみたいですね。
確かに、中央線はあずさが取れなくてもかいじは結構取れたりするし、高速バスという手もあるので、なんとかなりますね。確かに去年、白山の帰りに金沢から指定席が全部埋まっていて、帰れないかとどぎまぎしました。。。(苦笑)
投稿: リブル | 2026年7月26日 (日) 18時57分