夏の思い出 赤岳~天狗岳 天狗岳、中山、高見石編
(咲き残りのヒメシャジン)
☆白砂新道から天狗岳へ
近くのテントの人はやはり3時頃にアラームを鳴らしていたけど、自分はそんなに早くいくつもりはなかった。渋の湯へ降りて15時過ぎのバスに乗るので、時間はたっぷりあるからである。7時過ぎに出ても十分に間に合うだろうと思う。それでも結局、5時前くらいに起きて朝食を取る。どうやら今日はくもりの雰囲気である。事前の予報では夜には雨の予報なので仕方ない所だろう。昨日の好天が有り難かった。スティックコーヒーを飲もうとシェラカップを持ったら、取っ手が外れてしまった。溶接とかではなく、はめ込みで接着剤などで付けられていた感じである。もう20年くらい使っているものだから、少し取っ手がガタついていた状態だったのだが、外れかけていたのかもしれなかった。新しいものを買わなくてはと思う。取っ手はないけど、カップとしては使えるのでそのままコーヒーを飲んだ。食事を終えるとトイレに行きたくなり、さすがにテントを撤収してからでは遅そうなので小屋まで登ってトイレに行った。戻ってテントを撤収する。久しぶりにテントが結露しておらず、乾いたままである。こんなに濡れなかったのは久しぶり、やはりフライが濡れてないと気分も良く撤収できた。
(白砂新道入口)
小屋へ行き、水を汲んで出発する。再びトイレに立ち寄ってから、白砂新道を登り始める。少し登った所で靴紐もしっかり締めていなかったことに気づき、途中でザックを置いて靴紐を結びなおす。すると一人登ってきた。早い人かと思ったが思ったほどでもなさそうだ。しばらく後ろを登ったが、少し登った所で「道はこっちではないかな」というので自分もあたりを見回すと左手にテープが付いていた。少し戻ってそちらに入る。その人は左にトラバースして少し上に出たようである。道が付け替えられたりしているようで、しっかりとテープを確認して登らないと道を外してしまうようだ。

やがて登りが急になってきつい登りが続く。結構段差が大きい所があり、かなりしんどい登りが続く。途中で前を歩くその人が立ち止まったので、自分が先に登る。すぐにまた追いつかれるかなと思ったけど、ペースがあまり変わらない感じでそんなに離れる感じでもないようだ。ひたすら上を目指して登っていくとやっと稜線が近くなってきたと思う。しかし、まだきつい登りは続き、ようやく少し緩む。しかし、その先でまたきつくなる。再びきつい登りをしばらく登るとようやく小さな尾根を乗り越す。一人休んでいる人がいた。挨拶だけして、自分は休まず先に進む。

先に山が並んでいるのが見えて、しばらくの間、緩やかな道を進んだが、やがてまた急登になる。さきほどまでの道と同じかそれ以上にきつい道である。さきほどの人は途中で休んだのか、追いついてはこないようだった。自分のペースでひたすら登る。それにしてもやっぱりきつい。それでも登っていくとやっと樹林帯の上の方になったようで白砂新道と書かれた鉄製の棒杭を見る。その少し先に稜線まで後15分の看板があった。

確かに稜線が近くなってきた感じ、樹林帯もまばらになってきて、さらに登ると明るい所に出る。右に進んで細い道を進む。木があって段差が大きく、登るのが辛い所もあった。さらに右に進むともう稜線直下の感じ、そこからトラバース気味に右に進む。さきほどの所やこのあたりの登りはやはり雪があったら滑落してもおかしくない所ではある。道が細いので少し注意を払いながら進む。折り返して登る道もまだきつい。それでも少しずつ高度を上げていくと上に道標が見える。まだじぐざぐでさらに登ってやっと道標の所に登り着くと以前にも見た景色で覚えているが、天狗岳と根石岳の鞍部であった。
(天狗岳に向かう)
天狗岳に向かう。少し風が出たようだ。肌寒いので半袖シャツの上にウィンドブレーカーを着て登る。やはり登っている人達がそれなりにいるようだ。天気はくもりだが悪くはない感じ、青空も所々見えている。ちょいときついがあまり長くはなく、岩場を登り、鉄製の橋を渡って先の岩場を登れば東天狗に着いた。

やはり良い眺めである。ちょっと風があって少し肌寒いが、それでもやっぱり良い。
(南アルプスか)
先の遠くは蓼科山、左手には北アルプス、さらに左は南アルプスだろうか。
(もう赤岳は遠い)
硫黄岳の先にはもう随分と赤岳が遠い。やはり随分歩いてきたのだなと思う。少し休む。
(西天狗)
まだ時間も早いし、西天狗を往復することにしよう。もちろんザックも持っていく。
(西天狗の山頂)
やはり西天狗を往復する人が多いようだ。鞍部に下るがたくさんの人とすれ違い、また、下っている人も多い。登り返しはちょっときついが、しばらく岩場を登ると西天狗に着く。風が強くなり、かなり寒い。長袖シャツも着てウィンドブレーカーをその上から着てもちょっと寒いくらいだった。西天狗から方が硫黄岳に邪魔されず、赤岳を見ることができる。やはり八ヶ岳は何度来ても楽しい。ここからだと茅野方面の街並みも見えた。
(茅野方面の街が見えた)
☆中山展望台から高見石
戻る道もやっぱりちょっときつい。少し左に道を取った。ようやく登り返した所から下り始める。
(右の岩場に人がいた)
先の岩場に登っている若い人がいた。岩場の横を下っていく。

分岐があるが、そのまま中山峠の方に向かう。日射しが出てきて、天気は良いようだ。結構岩の多いきつい下りが続く。どちらかというと登ることが多い道だが、登りも辛い道ではある。樹林に入っても岩の下りは続く。再び樹林を出て大きな岩だらけの上をひたすら続けて下る。地味に足に来る道である。やっとのことでそんな道が終わり、さらに先へ下って木道になる。
(気が付いたら黒百合ヒュッテ手前)
歩きやすくなったなぁと思いながら先へ進むと出た所はなんと黒百合ヒュッテの手前であった。あら、中山峠を知らないうちに曲がっていた。何かに導かれたかなと思いながら戻ることにする。
(中山峠)
再び緩やかな木道をしばらく辿ると道標の立っている中山峠に着く。さきほど通った記憶が全くない。足元ばかり注意していたからだろうか。岩を登って中山に向かう。緩やかな登りがしばらく続く。やはり北八ヶ岳の雰囲気である。それでも右手は結構な斜面になっているのが見える。わずかに右が開けている所があり、山が見えたが、奥秩父の山であろうか。そこからも緩やかな道を進む。石ゴロの道だけどしばらくは比較的歩きやすい。にゅうなどへ道を分岐し、左に道を取るとしばらく進んで急な登りになる。ここも段差が大きく、しかも日射しで暑い。重荷がきつく、早い人に何人かパスされた。なんとか体を持ち上げて登って中山と思われる所を通過する。緩やかな下りになってさらに先へ進む。しばらく樹林の中の道をひたすら進み、やっと岩だらけの中山展望台に出る。

岩を伝って左に行くとケルンがたくさん置かれている所があり、そのあたりに休んでいる人が多かった。適当な所で自分も休む。
(蓼科山方面の広い眺め)
少し先には縞枯山みたいな一部が枯れた感じの森が見え、その先には蓼科山への緩やかな稜線が続いている。
(雲の向こうに穂高、槍、手前下は車山高原)
穂高連峰や槍ヶ岳が見え、その手前に見えているのは車山や霧ヶ峰あたりだろうか。雲が多いせいか日射しはあるがあまり強くはなく、涼しい風が吹いて半袖ではやはり少し肌寒く、ウィンドブレーカーを着て休んだ。
(眺めを楽しみのんびり休む)
やはり八ヶ岳は涼しい。のんびりと眺めを楽しみながらゆっくりと休んだ。こんなにゆっくりしている事も滅多にないことだ。
(樹林の岩ごろのきつい下り)
さて、そろそろ腰を上げることにしよう。やはり高見石から渋の湯へ下ることにする。時間的にもちょうどよいだろう。少し戻って高見石への道に入る。やっぱりこの道も石の多い道、北八ヶ岳らしい道である。延々と樹林の中の石の下りが続くので結構足が辛くなってくる。それでもひたすら下る。どこまで続くんだと思うぐらい長い石の下りが続く。ひたすら下ってようやく平な所を通過すると今度は登り返しになる。マジかと思いながら登りに耐えるとそんなには長くはなく、やがて小屋が先に見えて、高見石に着いた。

高見石小屋のテラスはたくさんの人が食事などを取っているようだ。それに手前のベンチにもたくさんの人が休んでいる。車で来て白駒池などから登ってきたりする家族が多いのだろう。少し休んでから高見石を往復することにする。やはり子供連れの家族などが登っていてちょっと渋滞。適当な所でパスして岩場を登ると高見石。しかし、ここはあまり眺めが良いというほどではないんだよね。でも白駒池が眼下に近かった。
(高見石から白駒の池)
☆渋の湯へ下山
さくっと岩場を下って小屋まで戻る。さて、一時間半で渋の湯へ降りることができるだろうか。道標を見て、小屋の左を通過して先に進む。少し進むと分岐がある。左に入って行く人をちらりと見かけたが、その後見なかった所を見るとランナーさんのように早い人達だったのだろう。
(深い樹林の道)
分岐から左に入るともののけの森、日差しがあるからそうでもないが、霧の日に単独でここを歩くとかなり心寒い感じがしそうな深い森の中の道である。緩やかな下りが続くが、やはり石の多い下りであまり足にやさしくない下りではある。それでもあの天狗岳から中山峠への岩だらけの道よりはかなり歩きやすい。ひたすら樹林の中を先へ進んで下っていくと先が明るい所に出た。目の前には大きな斜面が見え、道は下へ向かっている。
(大きな岩ごろの道)
また岩の下り、しばらく下ると岩に道標が立っていてこのあたりが賽の河原であろう。先を見ると広い谷に大きな岩がゴロゴロしていて、またかなりきつそうだ。日差しが雲で遮られているから多少マシだが、標高を下げたこともあり、暑くなっている。この先はさらに暑くなるだろう。
(お地蔵さん)
岩から岩へと下っていく。ほとんど土に降りることはなく、岩の上を伝うので足がきつい。ときどき岩にペンキで丸印が書かれているのでそれを頼りに進む。やっぱり長くて疲れてくる。結構下るとお地蔵さんがあった。由来が書かれていたが、長いし読みにくいので写真だけ撮った。後で読むと安永二年頃に置かれたものらしい。
(石ごろの涸れ沢を渡る)
先に進むがまだまだ大きな岩の上をひたすら下る。途中、道が細くなり、右上の岩の上を歩いた方が良いのか、左下の岩の上を歩いた方が良いのか迷う所があった。右上を選択したが、歩きやすいとは言えなかった。降りて先へ進むと道がさらに細くなり、樹林の中を進む。岩が小さくなったが、歩きにくい道は変わらない。穴が所々にあり、木材で塞いだりしているが、木材が古くなっていて壊れかけた所が多く、穴が結構見えるところがある。足がはまらないように気を付けながら先に進む。横が狭く、圧迫されているような印象を受ける道を進んでいると登ってきた人に会った。高見石から下って会ったのはその人達だけだった。車で来て下から登るような人はほとんどないだろうから、この道を使うのはバス利用の人が多いはずであるが、果たしてバスで来た人達だろうか。まだまだ細い道は続いて樹林の中をひたすら下る。下っていくと増水時の道が右に分岐するが、さすがにあまり使われてない雰囲気である。橋を渡り、さらに先へ下る。石に苔が付いている事が多くなり、滑りやすいので注意しながら下る。やがて右の沢に出る。今日はまったく水は流れていない。ただ、雨が続くと一気に増水するのであろう。岩の上を反対側に渡るとやはり増水時の道があった。増水時はもっと上部で渡るようにするのだろう。

渋の湯が近いかと思ったが、まだ下りは続く。木が×印になっている所で左に出ると再び沢を渡って左の樹林に入る。少し下ると鉄製の桟道もある。さらに下っていくと少し左の方へ進む。林道みたいな感じの広めの登山道がしばらく続き、また橋を何度か渡って進む。さらに下っていくとそろそろかなと思ったら、黒百合ヒュッテ方面の道との分岐だった。もうここまでくればさすがに渋の湯は近いと思って下るのだが、途中登り返しをさせられる所がある。長くはないがそれなりにきつい。さらに下っていくと右側が土留工事を行った所のようで、先にある道が進めなくなり、左に急な道を登らされる。ここまで来て急登があるとさすがに厳しい。必至になって登り、上を通ってまた急な下り、まったく余計なアップダウンを進まされた。その先へ下るとようやく黒百合平への再度の分岐、その先は小さなじぐざぐで下って橋に出る。橋を渡れば、渋の湯の登山口、去年と同じく廃業したホテルの建物が今も残ったままである。

下っていくとバスを待っている女性がいた。バス時刻を確認し、渋御殿湯で入浴をお願いする。時計を見るともう14時20分、日帰り入浴は15時までで、あまり時間がなかった。それでも冷たい源泉と暖かい檜風呂を交互に入って最後は冷たい源泉に入って〆。体にしっかり硫黄の香りが染みついた。
宿の前には数人のグループがいた。やはりバス待ちをしていて、バスが来るとその人達も乗り込んだ。そういえばバスチケットを買うのを忘れた。渋御殿湯でバスチケットを買えば100円安くなるのだが、まあいいか。バスは途中で数人乗ってきたが、混むようなことはもちろんなく、茅野駅へ。明日からはまた仕事だがこの時間なら夜にはなるが深夜にはならない時間なので各駅停車で帰ることにする。お酒と弁当を買い込み、いつものように各駅停車に乗る。小淵沢行きの列車だったので乗り込む。途中からは虹がちらりと見えた。小淵沢駅で乗り換える。
(小淵沢駅からの虹。何かいい事あるかな)
するとまだ虹は消えることなくあったのでプラットホームから写真を撮ることができた。それに先には赤岳もしっかり見えていた。あまり混んではいない高尾行きに乗り込み、茅野駅で買った酒を取っ手が壊れたカップで飲む。このカップを使うのも最後、そのせいかどうか酒は旨かった。のんびりと帰宅した。
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コメント
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数年前に渋の湯に行きました。
冷泉にはびっくりでしたが、バス停にカモシカが来ていてさらにびっくりでした。
バスが出るまでバス停周辺の草を食べていました。
渋の湯というとこれを思い出します。
投稿: 西やん | 2026年8月20日 (木) 21時41分
西やんさん、
渋の湯は温泉に該当する成分を含むいわゆる鉱泉ですね。
温度は低くてもあれだけ白くなるほどのお湯ですから、効能もばっちりですね。
日帰り入浴だと一か所のお風呂しか入れませんが、泊まるともう一か所のお風呂に入れます。
このあたりはまだまだ森の続きみたいな感じで、宿の裏もしっかりと山だから、動物が降りてきてもおかしくない所ですね。でもカモシカはさすがに見たことありませんが。
投稿: リブル | 2026年8月21日 (金) 20時13分
リブルさん、お久しぶりです。
梅雨明けとともに猛暑となり、その後は台風のため8月に白馬大池方面を予定していましたが、延期しました。
2年前に本沢温泉の露天風呂に浸かり、翌日は同様に白砂新道から天狗岳、ニュウを巡りました。
昔はマイナーだったニュウに大勢の人が登ってきているのには驚きました。
梅雨入り前にあこがれのしらびそ小屋に泊まり、中山峠から高見石、麦草峠、人の少ない五辻を抜けて坪庭まで歩きました。
八ヶ岳の山麓には温泉が多いので、山と温泉好きには最高の場所ですね。
暑いので、遠出を避けて丹沢周辺の穴場の温泉宿の日帰り入浴を楽しんでいます。
投稿: たまびと | 2026年8月22日 (土) 16時52分
たまびとさん、こんにちは。
最近はマイナーコースでも結構人に会いますね。
八ヶ岳は何度歩いても良い山だと思います。
最近は何かと物入りのせいか、温泉も廃業とかが多いので、できる限り訪れたいですね。
投稿: リブル | 2026年8月22日 (土) 19時17分