御場山へ
(妙義山の眺め)
【 山 名 】御場山
【 山 域 】西上州
【 日 時 】2024年12月14日(土)
【 天 候 】晴れ
【 ルート 】初鳥屋バス停9:25→10:20林道分岐→10:35登山口→11:05御場山11:15→11:30登山口→林道分岐→12:30初鳥屋→13:00芹の湯→芝ノ沢バス停
☆御場山へ
久しぶりの西上州。最奥の御場山に行くことにする。やはり以前のこの時期に日暮山に行ったときに想定外の雪で厳しい思いをしたので、今回はしっかり雪装備でストックやチェーンスパイクを用意した。その上、強烈寒波が来て風も出るという話だったので、それに備えた装備とした。
一番電車で出かけて高崎駅から上信電鉄に乗り換える。乗った時はそれほどの人ではなかったが、途中から学生がたくさん乗り込んできて一杯になった。学生が駅で大量に下車すると電車内はがらんとし、結局、下仁田駅まで乗ったのは自分一人だったようだ。なので初鳥屋行きのバスも自分ひとり乗り込む。下仁田付近は特に雪などなかったが、車が走っていき、本宿を過ぎてさらに奥へ行くと少し路面がウエットな感じ、今朝あたりちょっと降ったのではないかという感じになる。さらに進んで初鳥屋が近づくと路面に雪が残る。やはりスノーハイクになりそうである。やっぱり終点の初鳥屋に着くと雪がわずかに積もっていた。
先へ歩き出す。前回来た時と同様にやはり迫る山の眺めがいかにも山間の集落らしい。それなりには寒いが、バスの中が暑いくらいに暖かかったのであまり寒くはない。風もそんなにはないようだ。それでも手袋は外せない気温である。しばらく歩いて日暮山への道の分岐を過ぎ、前回少し時間を潰した公民館を見て先へ進む。道の雪は今朝降ったようで凍ってはいないので問題はない。しばらく進むと高立の一本岩が見え、そこから左に御場山へ向かう。以前は高立から荒れた道を登って林道に出ることができたが、今は通行止になっている。今でもたまにそんな所を登っている記録も見かけるが、安全登山が第一、無理にそんな所を登る必要はないし、雪が付いた今日はなおさらである。林道を歩いて登山口に向かうのが正解だろう。
林道に入るとさすがにわずかに雪が増える。せっかく持ってきたのでストックを使うことにした。風が吹くと結構寒い。ただ、登っていると汗をかきだしたのでフリースは脱いでパーカーを着てちょうど良かった。道には轍の跡が残っている。雪が降った後に入った車がいるようである。右下に川を見ながら先へ進む。折り返して登るようになると樹林が多い所は雪がなかったりもした。先へ進むと右や左に円形の鉄製の構造物がある。近寄らなかったので何のためにあるのかよく分からなかった。何度か折り返して進むと先に御場山の一部が見えてくるが、難攻不落の要塞みたいな岩場になっている。こちらからは登ることはできないので反対側から山頂に向かうのである。
やがて目の前まで行くと左に曲がって先へ進む。切通しのような感じの所を進むと明るい所に出る。それまで風が結構吹いていたが、ここは風が少し凪いで日差しもあってポカポカと暖かであった。さらに先へ進み、左に道を分ける。まだしばらくはそのまま進んでいく。樹林の中で木に付いた雪が日差しでわずかに溶けたのか、ちらほらと舞う。まるでダイヤモンドダストのようにきらきらと日差しに輝き、きれいな光景であった。進むとやっと林道分岐に着く。御場山へ向かうのは右のようでしっかりと看板が立っていた。
そちらに入るとわずかに雪が増える。少し斜度があり、足元が少し滑る感じもあった。ストックを活用して登っていけば特に問題はない。無雪期には草も生える林道らしいが、雪でそんな雰囲気はあまりなかった。何度か折り返して登っていく。樹林の中を登ると右に登山口を示す看板があった。
さすがにこの先は急登になるようだ。今回初めてチェーンスパイクを持ってきた。夏のうちに安売りで買ったものである。説明書は持ってこなかったので最初付け方が分からなかったが、たぶんこうだろうと付けてみたら問題なく付けられたので助かった。
そこから登り始めるが、左にわずかに登ると尾根に出る。すると下から強風が吹き上げてくる。あっという間に手が凍える。薄手の手袋では役不足である。慌ててザックから厚手の手袋を出して付けるがなかなか温まらない。それでもやはり安心感はあった。斜度が上がって急登をゆっくり登る。踏み跡はよく分からないが、木にピンクテープが付けられているのでそれを追う。少し登った所で右に行く踏み跡を辿ったが、これはどうもおかしい。ピンクテープも付けられていない。どうも左へ登るのが正解な気がしてきた。左へ無理にトラバースする。斜度がきつくかなり危なかったが、なんとか左へ行くとやはり先にピンクテープを見かけ、踏み跡らしきものもあった。そこへ降りて細い踏み跡を登る。左に左にと踏み跡を辿って小さな谷状の所を過ぎて登るとまた踏み跡が怪しくなる。上にピンクテープがあるので適当に登りやすい所を探しながら左に右にと登っていく。しばらく急登をこなしていくと今度は右手が登りやすいようだ。右に登るとわずかな踏み跡が見つかり、それを辿って登る。ようやく上が明るくなり、もう頂上は近いものと思われた。
もう少し頑張るとほぼ登りついた感じ、わずかに先に行くと右手に眺めが広がっている。振り返ると木に御場山と付けられていた。左手奥に妙義山と思われる山の眺めがやはり西上州らしい。
右手にはやはり山々が並んでいる。少し寒いけれど座り込んで眺めを楽しみながら、いつもの簡単なパンの昼食をさくっと食べた。
さて、さっさと下山することにする。時間的にはお昼のバスには微妙に間に合わなさそうだが、どちらにしても15時台のバスで帰ることにしていたのでどちらでもよかった。急降下に入り、下っていくが、果たしてこちらで良いのかよく分からない。でもピンクテープがあるので有り難い。スパイクに雪がだんごになってくっついたりするので、適当に足を振り上げると丸まった氷が取れた。適当に下ると自分の足跡が残っていたりしたので問題ないことが分かる。でも、ときどき登ってきたのとは違う所を下ったりもした。さすがに急降下だけに下りは早い。急斜面の最後の所はどのように下れば良いのか少し考えたが、なんとか降りることができた。後は適当に下ると林道に降り立つことができた。
もう大丈夫だろうとチェーンスパイクは外す。後はのんびり下ろう。林道を下り始めて何度か折れて下った所でいきなりすっころぷ。ちょっとスピードを出してしまったから足元が滑ったようだ。腰を打ってしまい、少し痛い。やっぱり気を付けないとね。それからは少し慎重に下る。斜度があるような所もここぐらいなので、その後は転ぶような事はなかった。下っていくと再び林道分岐を過ぎる。もう気分もよく快適に歩く。風も収まり、あまり寒くはない。ただ、さきほど転んだ時に左手を突いたので、手袋が濡れて小指あたりがかじかんで痛い。右手の手袋の中に小指を入れると少し和らいだ。下っていくと再び明るい所を通り、さらに先に進んで行きに御場山の岩峰が見えた所に出る。すると左手は日暮山だろうか、先の方に鉄橋があり、車が走っているのが見えた。軽井沢への道路であろう。あの山の先はもう軽井沢である。やはり群馬の奥にいるんだなと思う。
さらに林道を下っていく。わずかに滑ったりもしたが、どんどん下って折れ曲がり、左下に川を見れば、もう終わりである。ストックはいらないだろうとザックに括り付け、軽い気持ちで歩けば、橋に出る。最後の高立の一本岩の眺めを楽しむ。もうおそらく来ることもないだろう。見納めである。
帰り道は道路の雪はさすがに少し溶けている。まだ残っているところもあったが、日当たりのよい所はまったく雪がなかった。集落を通る道は登らされるので通らず、そのまま先へ行って登り、右へ行く。初鳥屋のバス停に戻ったが、もうバスはいなかった。その時はまだ来てないのかと思ったが、後で調べたらすでに出発した後だったようである。
そのまま先へ行く。以前にもここは歩いているが、左に大きな岩壁を見ながら進む。落石が怖いが一応鉄製のネットがあるので多少避けられるはずである。とは言え、反対側の川側を歩くようにした。さらにしばらく下っていくと芝の沢のバス停がある。帰りはここから乗る予定である。芹の湯の看板があり、そこで左に曲がって先へ行く。少し行くと左に折れて山へ入っていく感じの道を進む。道なりに進んでいくと山の中という感じになり、こんなところに温泉があるのか、と思いながら進むとたまに車が通っていく。合っているだろうと先へ行くとカーブを曲がり、少し開けたところに建物があるようだ。近づくとそこが芹の湯だった。
入浴する。風呂上がりにビールを飲んだが、まだ時間が早い。バス待ちさせてもらうことにした。しばらく入口近くのソファーで地図などを見て時間を潰し、少し前になった所で出発することにする。ちょうど入ってきた人は温泉の人と知り合いなのか、近くで事故があった話をしていた。
温泉を出て、往路を戻り、バス停へ行く。先に行くと遠くにパトカーらしき車が見えた。すぐ近くでの事故だったようだ。バス停に行き、しばらくバスを待つが、かなり寒い。目の前に公民館らしき建物があり、その前に石碑があるので見に行った。小さな石仏と石碑が道路とは反対側を向いて置かれていた。しばらく待つと初鳥屋行きのバスが通っていき、またしばらくして駅行きのバスがやってきた。もちろん乗客は自分一人である。少し進むとさきほどの事故でやはりパトカーが二台くらい来ていた。自損事故のようで、どこかに突っ込んでしまったらしい。どうやら昼間溶けた雪がこの時間は薄っすらと凍り始めているようだ。バスもそのあたりはゆっくりと走っていた。先へ走っていけば、乾いた路面になって普通に走るようになる。途中で地元の人が一人乗ってきたが、本宿で降りたのでその先はまた一人だった。駅で下車し、駅に入るともう7分くらいで電車が発車する時間、その次は一時間後になってしまうので、お土産を買う暇もなく、切符だけ買って帰りの電車に乗った。やはり途中からたくさん人が乗車したようである。高崎駅でお土産を買い込んでから帰宅した。
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